FMT整体式・花粉症の改善方法
花粉症の方には辛い時期がやってきましたね。
「何かおすすめのケアはありませんか?」という患者さんからのお声も増えてきました。
今回は花粉症に対してのおすすめのケアをお伝えします。
1.花粉症はアレルギー反応の一種
人体には、外部から侵入してきた異物(抗原)を退治するための抗体を作り、体を病気から守ってくれる「免疫」と呼ばれるしくみがあります。
異物である細菌やウイルスに対して、免疫細胞などが「自己(自分)」か、「非自己(自分でないもの)」かを判断した上で、「非自己」を攻撃し、からだを守るしくみのことです。
さらに、非自己の中でも「有害」か「無害」の判断がなされ、有害と判断したものへ攻撃を加えます。
この免疫機能のおかげで、私たちの体は感染症などから守られているのです。
しかし、免疫が過剰に働きすぎてしまうと、無害なはずの異物を敵とみなし、不快な症状を引き起こすことがあります。
それがアレルギー反応です。
花粉症もアレルギー反応の一種で、目や鼻の粘膜に付着したスギやヒノキなどの花粉を外に押し出そうとして、くしゃみや鼻水、涙、目のかゆみなどといった症状があわられます。
ひどいと頭痛が起きたり、頭がクラクラして集中力が低下し日常生活に支障がでてしまうこともあります。
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アレルギーに関してより詳しいブログはこちら。
アレルギーに悩まされているあなたへ FMT流アレルギー改善法
2.どうして花粉症になる人とならない人がいるの?
しかし、同じ地域で暮らしていても花粉症を発症する人もいればしない人もいるのはなぜでしょうか。
大きな要因の1つとして考えられるのは、血流です。
免疫機能は、血液循環が悪いと正常にはたらかなくなります。
免疫の要ともいえる細胞である「白血球」には、侵入してきた異物を「有害か無害か」判断したり、攻撃をする役割があります。
白血球は血流に乗って全身をめぐります。
ところが、目や鼻、のどなど花粉が侵入してくる部位の血液循環が悪いと、白血球の数が足りず正常な判断ができなくなり、無害なはずの花粉に対して過剰な防御反応を起こしてしまうことがあります。
そこで、血流の悪い部位へなんとか白血球を届けるために、体は血管を拡張する作用をもつ「ヒスタミン」という化学物質を分泌するのですが、それでも白血球の数が足らないと、その量はさらに増えます。
こうしてヒスタミンがあまりに多く出すぎると、かゆみを感じ取る神経が過度に刺激され、目や鼻にかゆみが起きたり鼻水やくしゃみが出てきます。
花粉症の薬を飲むと症状が緩和するのは、ヒスタミンの発生や働きを抑えたりする「抗ヒスタミン成分」や、炎症を抑える抗炎症成分が含まれているからです。
薬は一時的には楽になりますが、症状が根本的に治っているわけではなく、体にとって必要で出てきている反応を無理やり止めていることになるので、薬の効果が切れてくると、かえって症状が強まってしまうこともあります。
日常生活に支障をきたしてしまうほど辛い時は薬の服用もやむをえないと思いますが、できるだけ薬に頼らなくてもよい体づくりをしていくには、血流循環の悪さを解消してあげることが大切です。
そこで、花粉症の改善・緩和に効果的なおすすめのセルフケアを紹介します。
3.花粉症の改善・緩和におすすめのセルフケア
3-①.首や顔(頭部)の筋肉の緊張をゆるめること
繰り返しになりますが、目や鼻がかゆくなったり、くしゃみや鼻詰まりが起きている場合は、顔(頭部)全体の血液循環が悪くなっている可能性が高いです。
そこで、目や鼻、のど周辺など顔の筋肉はもちろん、顔までつながる血管や神経の通り道である通過する首や肩の筋肉をゆるめていくと、頭のすみずみまでめぐっている毛細血管への血流が回復しやすくなります。
また、首の骨は免疫機能と関わりの深い「自律神経」の通り道でもあります。
自律神経もまた、血液循環が良いと正常に機能しますが、悪いとうまく機能しませんので、首の骨周りをゆるめることは免疫機能を整えるのに欠かせないポイントです。
そこで、おすすめのケアがこちらです↓
「気象病」という天候や気温、気圧などの影響を受けて自律神経が乱れやすい方に向けた動画ですが、首や頭の硬さによる血流障害を解消するポイントが花粉症と共通していますので、ぜひ参考にしてみてくださいね。
実際、当院にいらっしゃる花粉症の患者さんは、これらの部位が過度に緊張していることが多いですが、筋肉がゆるむことで症状緩和していくケースは少なくありません。
3-②.顔(頭)を内側からゆるめるケア「鼻うがい」
もう一つおすすめのセルフケアが、「鼻うがい」です。
鼻うがいを行うことで、生理食塩水が鼻やのどに侵入して粘膜にくっついたアレルゲン(花粉)そのものを洗い流してくれます。
加えて、温かい生理食塩水が鼻腔を広げて血行を良くしてくれます。
鼻うがい専用の道具も販売されているようですが、当院でおすすめするやり方では、特別な道具を揃える必要はありません。
ホームセンターや100円ショップなどで手軽に手に入るもので代用できます。
また、「鼻うがいっていかにも痛そう……」というイメージとは裏腹に、痛みもありません。
朝・晩、帰宅時、入浴時など、いつでもおすすめです。
詳しいやり方や必要な道具を以下のブログで具体的に紹介していますので、ご覧ください。
痛くない「鼻うがい」の方法|様々な不調が改善する効果とは
3-③.目がかゆい時は、冷やす→× 温める→◎
また、「眼球を取り出して洗い流したい」ほど辛いと聞く花粉症による目のかゆみにおすすめの対処法をお伝えします。
こすったりかいてはダメとよく言われていますが、それがガマンできるくらいなら最初から困っていないよ、ときっと花粉症の方は思いますよね。
一般的によく言われるのは、冷やして炎症を鎮めるとよいとされていますが、
ここまで読んでいただいておわかりのように、そもそも目のかゆみは血流循環の悪さからヒスタミンが大量放出されることで起こっています。
冷やせば血流循環が悪くなって神経感覚が一時的に鈍くなることで、かゆみもその瞬間だけは緩和しますが、冷やされた分を取り戻そうとして、一層ヒスタミンなどの炎症成分が放出され、ますますかゆみが強くなってしまう可能性があります。
ですので、冷やすのではなく温めてあげた方が、かえって炎症反応は結果的に早くおさまっていきます。
ホットタオル(蒸しタオル)や、ホットアイマスク(薬局にいくと、さまざまな種類のアイマスクが売られています。)などを使って、温めてあげてくださいね。
4.最後に
花粉症のメカニズムは年々あきらかになってきていますね。
免疫機能からの観点や自律神経からの観点……などなど。
免疫機能の7割を司る腸内環境を良くするために食事療法を試したり、運動をおこなったり、生活習慣の乱れを整えていくことももちろん大事ですので、ご自身の取り組みと合わせて今回紹介したケアに取り組んでいただくとより効果的です。
花粉症シーズンが終わった後も続けていただくと、翌年以降の予防にもつながりますので、ぜひやってみてくださいね。
また、施術で頭部や首を含む全身をゆるめていくことも効果的です。
お悩みの方は担当の施術家にご相談くださいね!