症例

【訪問施術事例】外出もままならない| 女性 50代

外出もままならない 女性 Yさん

その他自律神経失調症

こんにちは。FMT整体の山極です。

訪問施術にうかがっている東京都内にお住まいのYさん(50代・女性・主婦)の症例を紹介します。

主な症状は、肘の痛み(テニス肘)坐骨神経痛でしたが、どちらの症状も全く動けないほどの激痛ではありませんでした。
それでもYさんが今回訪問施術を依頼したのには理由がありました。

Yさんは10歳ころに発症したという「尋常性乾癬」という皮膚疾患を40年以上全身に抱えていました。

皮膚がかゆみを伴って赤くなったり盛り上がったり、皮膚がウロコのようにポロポロはがれ落ちたりする病気で、ひどいときは火傷をしたような赤むらさきの湿疹と痛みとかゆみが何日も続き、身体的にも精神的にも疲弊して寝込んでしまうそうで、とても一人での外出はままならない状態でした。

インターネットでHPを知って当院の考えに共感し、かつ訪問施術を行なっていることが大きな決め手になったようです。

Yさんを見ていくにつれ、当初訴えていた痛み以外に自律神経失調系と思われる症状にも変化が見られたので、紹介していきます。

症状・診断

Yさんが一番気になった症状は右肘の痛みでした。半年ほど前から痛み出してからは、ものを持ったり、料理でひねったり、ホウキで庭の掃き掃除をすると痛みが出ました。

治療に行きたくても、朝から具合が悪いことが多く、一人では電車に乗れないし、どうしても出かけなければいけない時は、家族に車を出してもらうのですが、帰りの車中では横になってぐったりしながら帰ってきて、その後数日は寝込むことになるのがわかっているため、躊躇してしまい、特に治療は受けていませんでした。

聞けば、ここ数ヶ月の間で一番の遠出は、家から1キロほど離れたところにあるショッピングモールだそうで、それも案の定、帰宅してからはぐったり寝込んでしまったそうです。

そんなこんなで自分で体操などをするも、治らないまま半年経ち慢性化してしまったようです。

また、左脚には5年前から坐骨神経痛を抱えていました。

一番痛かったころは別の出張整体にお世話になっており、ある程度よくなったそうですが、あるところから改善が進まなくなり「あとはうまく付き合っていくしかない」と言われたので、今よりも悪化させないよう毎日体操を行なってきたようです。

「これ以上良くなることはない」と思っていたそうですが、当院のホームページを読んで「今よりも治る可能性があるなら」と希望を持ち、今回の肘の痛みと一緒に相談を受けました。

治療計画・方針

Yさんは、体操を毎日続けているため柔らかいところもありましたが、ところどころに強い筋肉の硬さや関節の可動域の狭さが見受けられました。

肘関節まわりの上腕や前腕の筋肉や、これらを動かす原動力となる肩甲骨の周囲や背骨周りは特に固まっていました。

特に、肩甲骨の硬さは、首や頭部の筋肉の硬さにも影響します。首の骨から背骨にかけては、ちょうど自律神経の通り道でもあります。「乾癬」という病気は「自己免疫疾患」であり、自律神経の乱れとも大きな関係があると言われています。10歳から発症したので、先天的な体質もあるかもしれませんが、ストレスを受けて悪化しやすい一因もあるのではないかと思いました。

また、一日中家で過ごすことが多く、寝ているかローテーブルで床に座っていることが多いためか、お尻や太ももの裏側、ふくらはぎにも硬さやむくみがありましたので、これも坐骨神経痛が治りきらない要因ではないかと思い、全身の施術しながらも特に上記の箇所を重点的に触れました。

施術の経過

初回:施術を受けた当日以降、好転反応か、かなり強い吐き気と後頭部の鈍痛が出た。ちょうど近々診てもらおうと思っていた歯ぐきにも疼くような痛みが出た。肘は痛みはまだあるものの軽くなった。

2回目:だるさらしきものは感じたが、初回ほど強い反応は出なかった。肘はまだ痛むが、使えるようになったせいかスマホの操作時間が増えた(そのせいで痛むのかも?とも)。坐骨神経痛のある左脚に気持ち悪さが出た。

3回目:スマホゲームを始めたら、使い過ぎてしまったが、その裏返しとして痛みが前よりもなくなったことに気づいた。物をつかむ動作やホウキを持つ痛みが減ってきた。

また、寝入りに時間がかかったり、やっと寝ても30分置きに起きてしまい、また寝付けなくなるの繰り返しで、寝ることすら苦痛だったのだが、最近よく眠れるようになった。

4回目:肘の痛みの質が「ズキッ」→「ピリッ」と軽いものに変わってきた。

(※この間に精神的にかなりのストレスがあったそうで、いつもなら寝込んでしまったり、乾癬が悪化して皮膚が荒れたりするレベルの問題だったのですが、今回はそこまで悪化せずに済んだことが、Yさんとしては意外だったそうで、全体的に「良い感じ」とのこと。)

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その後も1週間〜10日に1回のペースで訪問し、全体的に少しずつ改善してきています。

乾癬の症状は気候やストレスなどの影響も受けるので、日によってアップダウンはあるものの、当初聞いていたどの症状も着実によくなってきています。最近ではホウキで久しぶりに庭の掃き掃除ができたと報告してくれました。

そして、合わせてYさんがこんな心境の変化を教えてくれました。

「最後に一人で出かけられたのが去年の7月に行った〇〇駅(都内の駅)で、うちからはバスと電車を使って片道40分かかるところなんですけど、その時も自分にとってはかなり凄いことで嬉しかったのですが、それっきりまたいけなくなってしまったんです。でも、最近また『来週あたり一人でいけるかもしれない』って、最後に行って以来、初めて思えるようになって……。」

とのこと。

聞けば、以前、近所にあって何年も通いつけだったヘアサロンの美容師さんが、昨年その駅の街に移動したそうで、腕の良い方だったので引き続きお世話になりたくて、なんとか頑張って昨年行ってみたのだそうです。

「普通の人からしたら大したことないんでしょうけど、いつもは近所に住んでいる母に付き添ってもらわないと途中で具合悪くなって動けなくなってしまうので、とても怖くてそんな気にならなかったのが、最近そういう気持ちが出てきて。先生、どうですか?行ってもいいですか?」

と相談を受けました。

決して無理はしない上でなら、行ってみてもいいのではないかとお伝えしました。仮にだめでもまたチャンスはありますし、気楽に構えてみてはいかがですか、と。(美容院は逃げませんから、と言ったら笑っていました。)

美容院は生活に必要には違いないですが、病気で病院に行くのと比べれば緊急度は低いところだと思います。そこに行きたいと思える=おしゃれを楽しめるようになったということは、それだけ心にゆとりが出てきたのではないかと感じ、私も嬉しくなりました。

施術家からのコメント

当初、肘の痛みと坐骨神経痛と聞いていましたが、施術を受けるにつれて、一番の変化はYさんの精神的な状態が安定してきたところにあると感じました。

これは私の主観ではありますが、当初に比べると3〜4回目のころから、お顔色、表情が変わってきたなと感じていました。そして、回を追うごとに、笑顔が増えてきているように思います。

一人で出かける件を、「他の人からしたら、大したことじゃないと思うので、こんなこと聞いてすみませんが……。」と遠慮がちにYさんは言っていましたが、とんでもない、すごいことだと思います。

今まではどこかに行きたくても「行けない」の一択しかなかったのですから、仮にYさんが当日の朝に無理になったとしても、「行かない」ことを選択できるようになったということ自体、すでに大きく変化している証拠だと思います。

痛みや諸症状が軽くなっていくのは当然ながら嬉しいことですが、患者さんの生活が、人生が動き出す瞬間に立ち会えることが施術家として何よりの醍醐味だと感じます。

Yさん、引き続き一緒に取り組んでいきましょう。

この記事を書いた人

山極理奈

山極 理奈

ごく普通の会社員だった私がFMT整体と出会ったきっかけは、長年付き合った足底筋膜炎。お坊さんが始めたという整体が大事にしていた「必ず挨拶をすること」という姿勢に感銘を受けた。同時に、自分の健康を自分で整えられるようになりたい、また、家族や友人の役にも立てるかもしれないという思いから、施術家の道へ。現在、東京大崎院と東京目白院を担当している。