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電車に乗るのが辛い 自律神経失調症|40代 女性 会社員

自律神経失調症

電車に乗るのが辛い 自律神経失調症|40代 女性 会社員

こちらにおいでになる患者さんからお話を伺うと、何となく気分が悪い、不安になる、クラクラするなどの症状で病院に行っても、明確な原因も診断名も対処法も告げられず悩まれている方が多いようです。

7月に来院されたNさんも、同様の経過をたどり来院された患者さんです。今日は、そのNさんの改善の経過をお伝えします。

症状・診断

Nさんは、中学生の頃からめまいがあり、10年ぐらい前に、気分が塞いだり、人込みでクラクラしたり、苦しくなったりするようになりました。

その後、回復したかに思えたのですが、数週間前から再びひどくなり、今では調子が悪いと電車に乗るのも辛くて、会社を休んでしまいます。

病院では、MRIでは異常がなかったので、レントゲンの結果から、ストレートネックで、首の筋肉が硬くなり自律神経に失調を来しているのではないかと言われ、リーゼという抗不安剤を処方されていました。

はっきりと診断名を言われた訳ではないのですが、不安神経症やパニック障害ではないかとのことでした。

治療計画・方針

Nさんは、確かに、首が前方に変位していて、いわゆるストレートネックの状態でした。
右を向くと右の首に痛みがあるので、あまり右側を向けません。

また、首の前方変位によって、首や肩や背中と腰の筋肉が、重い頭を背骨で支えるのではなく、筋肉自身の収縮する力によって支えなくてはならなくなるので、身体の背面の筋肉が硬く固まっていました。

特に、頭や首を左右にまわしたり、首を前に曲げる働きをする「胸鎖乳突筋」という筋肉や、後頭部から首にかけての筋肉や筋膜が硬くなっていました。

これらの筋肉などが硬くなると、呼吸が浅くなったり、脳への血流が悪くなったり、中枢の指令が全身にうまく伝えられなくなったりして、
自律神経に失調を来したり、全身の筋肉を硬くして様々な症状が現れたりするケースが多いので、特に重点的に施術し、同時に首や肩の動きづらさを助長してしまう、全身の筋肉・筋膜の緊張を緩める施術をしました。

症状改善までの経過

2回目の来院時は、身体の状態に特に変化はありませんでしたが、施術後、右を向く時の痛みが3分の1になりました。

3回目の来院時、「(これまでは平気だった)土日にもめまいや気分が落ち込んだりした。」とのこと。一見、悪化したかのように感じますが、お身体に触れると、硬かった首の筋肉がずいぶん緩んでいました。

ですので、今後の経過をみていく必要があると前置きした上で、おそらく「身体が治っていく時に一時的に症状が強く出る」好転反応ではないかと説明しました。

施術後は、右を向ける範囲が広がり、痛みもほとんどなくなり違和感ぐらいになっていました。これでNさんも順調に良化しているという期待が持てたのか表情が明るくなりました。

4回目の来院では、ご自身でもケアをしたいということで、首の筋肉を柔らかくすることのできる「頚椎枕」を購入されました。自律神経系の症状に関しては「お盆の休みで調子がよい。」ということでした。

5回目以降はお盆の調子のよさを維持されていました。電車に乗る時の不安もなくなったとのこと。

9回目の来院時には、気持ちの落ち込みはもちろん、残っていた首のコリもよくなっていました。

なお、今まで感じなかった外反母趾の痛みが急に気になるようになっていました。このように一番辛いところが良くなると、隠れていた痛みや違和感が感じられることもあります。

身体の異常を敏感に感知できるようになったということですので、今後、心身を正常に保っていくためには大切な出来事なんですよ。とお伝えしました。

そして、その痛みも次回来院時にはなくなっていました。

現在、Nさんは、月に1回のペースでメンテナンス通院をされています。

施術家からのコメント

自律神経失調症やパニック障害のような症状は、原因が明確でなかったり、心だけの問題だととらえられてしまったりすることもありますが、

身体の硬さやこわばりが血流不足や呼吸の浅さを生み、脳の働きに影響を及ぼしている場合も多いため、身体をゆるめることで本来の体の機能を取り戻し、症状が改善していく患者さんがいらっしゃるのだと考えています。

心を変えるのは中々困難ですが、まずは、心と密接なつながりのある身体を緩めることをおすすめいたします

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