何をやっても出ないあなたへ FMT整体流便秘解消のコツ
FMT整体に来院される患者さんとお話ししていると、便秘で悩む方がいかに多いか実感します。
「もう20年来の便秘で、便秘薬がないと出せません」
「2週間以上でないのは当たり前、やっと出たかと思えばウサギのフンでがっかり」
「毎日ヨーグルトも食べて、運動もしているのに出ないんです」
便秘に良い食べ物として有名なヨーグルトをはじめ、納豆、キムチなどの発酵食品に、オリーブオイル、食物繊維が多い海藻類や健康茶まで、いろいろなものを試しているのにイマイチという方も多いのではないでしょうか。
便秘と一口に言っても、起きている原因や対処法はぞれぞれ異なりますが、今回は「何を食べるか」の前に見直したい便秘解消に効果的なポイントをお伝えします。
1.なぜ便秘になってしまうのか?
1-1.消化、吸収、排泄の3拍子が揃うことが大切
人が食べ物を食べると、「消化、吸収、排泄」にそれぞれエネルギーが使われます。胃で消化され、小腸にて栄養が吸収された食べ物の残りカスは、腸にてウンチとなり最後は肛門から排泄されるのですが、それには約18時間かかると言われていますので、1日24時間あるうちのほとんど多くの時間を、内臓は食べ物の処理のために働いています。
ですから、日本人の一般的な食習慣である朝・昼・晩で1日3食を食べているということは、前に食べたものを完全に処理しきらないうちに、また食べ物を食べることになるため、胃腸は常にフル稼働の休み知らずです。すると常に疲労状態なので、消化、吸収、排泄の役割を十分に果たせなくなります。
便秘の方の場合は、この3拍子のうち、排泄の機能が落ちている可能性が高いです。
では、なぜ排泄の力が弱くなってしまうのでしょうか?
1-2.空腹は胃腸の大掃除
最近、お腹が「グーッ」と鳴るほど空腹を感じたことはありますか?この「グーッ」が排泄の働きと大きく関わっていることをご存知でしょうか?
胃が最もさかんに動くのは、実は食後ではなく空腹時なのです。もちろん、食後も胃は活発に動くのですが、食事を終え1時間ちょっと経つと、すべての食べ物が腸へと送り出されます。すっかり空っぽになった胃は、食べたとき以上に大きく収縮をします。この収縮の波は胃だけではなく腸にまで及びます。
この収縮が、前の食事の残りカスや、胃壁の古い粘膜をそぎ落として胃腸の中をキレイにしてくれるのです。お腹が「グーッ」となるのは、腸管内のガスが動くためです。
空腹状態でいると、90分に1回の間隔でこの大掃除が起きますが、朝・昼・晩としっかり食べている方は、1日2回か、多くて3回程度です。間食をしていればもっと減り、人によっては0回という方もいるかもしれません。
便秘に良いとされる食べ物を試してもイマイチ、という方は、この大掃除が行われていないのかもしれません。
※ご興味がある方は、こちらの関連コラムもご覧ください。
体の自然なリズムに基づいた断食に対する考えです。
朝食を抜くだけ! 疲れにくい体を手に入れるプチ断食のすすめ
2.排泄機能を高めるにはどうしたらいいの?
2-1.お腹がグーッとなったら食べる
便秘解消の鍵は、消化にかかる負担を減らすこと。そうすれば排泄機能は自然と高まりやすくなります。
具体的には食べ過ぎないことがとても大事です。例えば、食後いつも眠くなる・だるくなるという方の場合、食べすぎている可能性が高いです。常に腹8分目以内を心がけましょう。
また、間食が多い場合は見直しましょう。消化、吸収、排泄」のうち、体は「消化・吸収」に常に追われ、排泄の働きを十分に果たせなくなってしまうことがあります。
本来、空腹時にされるはずの大掃除のチャンスを逃してしまってはもったいないですよね。
お腹がグーッと鳴ってから食べることが習慣になっていくと理想的です。
2-2.朝食を食べない
「えっ、朝を抜いても大丈夫なの?」とびっくりされた方もいるかもしれませんね。一般的には朝・昼・晩と3食食べないと不健康かのようにTVなどでは言われているので、食べないと栄養失調が心配なんて声も聞きますが、現代人の生活習慣病は栄養過多・食べ過ぎによるものが大半です。近年、1日1食〜2食などの少食や断食などを実践している方が増えてきているのには、そのような背景もあるのではないかと思います。
また、どうして朝なのかというと、朝は「排泄の時間」と言われ体の老廃物が最も排出されやすくなるゴールデンタイムです。例えば、尿意で目がさめる、寝汗をかく、目やにが出る、舌が白く汚れている……などなど思い当たることはありませんか?同様に、ウンチも出やすくなるということです。
1章ですでにお伝えしたように、この時間に朝食を食べることで排泄機能を充分に果たせなくなってしまう可能性があるのです。
2-3.もし朝食を食べるならフルーツを
今まで朝食をとることが当たり前だった方にとっては、いきなり朝食抜きはどうしてもお腹が空いて力が出ない……ということもあると思います。その際、フルーツであればお腹いっぱい食べても大丈夫です。フルーツは消化にほとんど負担がかからないので、胃をすぐに通り過ぎて腸に運ばれます。
水分と酵素たっぷりの生フルーツは、老廃物の排出をより手助けしてくれる優秀な食べ物です。老廃物が出ていって血流が良くなれば、体温が上がり、胃腸の働きをますますアップさせてくれます。
なお、加熱しない生野菜にも酵素がたくさん含まれています。朝はフルーツ、昼と夜はたっぷりの生野菜がおすすめです。
3.軽い運動やエクササイズと組み合わせるとGOOD
3-1.ジョギングや掃除が効果的!
これまでどう食べるか?に焦点を当て、胃腸を整えることをお伝えしてきましたが、運動も欠かせません。と言っても、激しい運動をする必要はありません。ジョギングなど軽い運動で腸にリズミカルな刺激を入れてあげると腸のぜん動運動によって排泄が促進されやすくなります。ただし、消化不良を起こしてはいけないので、食後すぐにはやらないようにしてください。
また、運動ではないのですが、もう1つおすすめなのは掃除です。雑巾掛けをしたり、窓を拭くときに体や手足を目一杯使うと、体幹がよく動いて腸に心地よい刺激が入ります。いつもの掃除をちょっとオーバーにやってみましょう。家もきれいになって一石二鳥ですね。
ポイント
・息が上がらない程度のジョギング
・30〜40回ジャンプして胃腸を揺らす
・エレベーターではなく階段を使う
・体を大きく使って掃除をする
3-2.おすすめのFMT整体YouTubeエクササイズ
腸のすぐそばには、腸腰筋(ちょうようきん)という筋肉があります。腸腰筋という筋肉は、腸骨筋と大腰筋という2つの筋肉の総称です。この筋肉を動かしてあげると自然と腸も動かされ、便を押し出す蠕動(ぜんどう)運動が促進されるので、この筋肉を積極的に動かしてあげることも効果的です。
この腸腰筋を動かすのにおすすめの体操があります。
FMT整体YouTube【30秒で腰痛がみるみる楽になる!「腰ゆらゆら体操」】
お腰やお腹周りの筋肉を優しく揺らす簡単な体操なので、いつでもどこでもできますので、ぜひやってみてくださいね。
また、FMT整体の施術は、自律神経のうち、排泄機能を司る副交感神経の働きを高めることができるので、これまで紹介してきた方法+施術も効果的です。しっかりと体を整えて便秘を解消していきましょう。