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【訪問施術事例】めまい、倦怠感(パニック障害)|Nさん 70代 女性

耳鳴り・難聴・めまい自律神経失調症

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【訪問施術事例】めまい、倦怠感(パニック障害) | Nさん 70代 女性

患者さんのお宅に伺う「訪問施術」を利用されているNさん(女性・70代)の1番の悩みは、めまいでした。

「とあること」をきっかけに7年前に発症して以来、生活にも支障が出ていました。

すぐ近所に住む娘のYさん(50代)が先に訪問施術を受けており、ご紹介いただいたのがきっかけでした。

症状・診断

引き金になったのが、遠方に住む親戚の葬儀に行ってホテルに宿泊した際のことです。

季節は夏の盛りでかなり暑かったためか、ホテルの冷房がNさんにとっては効きすぎて、発作のような強烈なめまいと吐き気に襲われて体調をひどく崩してしまったそうです。

それがトラウマになってしまったのか、それまでのNさんはめまいなど全くなかったのに、発作を起こしたときを思い起こさせる「夏」「暑さ」「冷房」という状況にさらされると、心臓がドドドと鳴るようになりました。

また、それ以来、

・夜、床につく時、体をゆっくりと横たえないと「ぐわん」とひどいめまいが起きて気持ち悪くなる(起き上がる時も同様)
・夏の暑さも苦手になってしまい、夏は徒歩圏内のスーパーにも行けなくなった
・電車(冷房が効いているため)も怖くなってしまい、乗れなくなってしまった

など生活にも大きな支障が出るようになりました。

また、夏や暑い日に限らず、年中「倦怠感」を感じるようになっていました。

しかし、Nさんは7年間、病院には一度も行っていませんでした。

西洋医学への苦手意識が強く、病院には行きたくないという信念もあり、実際に診断があったわけではないのですが、いわゆる「パニック障害」の症状に似ているとご自身で思われたそうです。

治療計画・方針

あまりに暑すぎたり、逆に寒すぎたりすると、自律神経の調整機能が正常に働きにくくなってしまうことがあります。短時間での急激な寒暖差はことさらです。

夏の暑い盛りの7月、住まいのある東京から親戚の葬儀が行われた大阪まで、遠路はるばる移動し、葬儀が終わった時点で疲れが溜まって自律神経はすでに乱れ気味だったのかもしれません。

その後、暑い屋外から冷房のきついホテルの中へと急激に環境が変わったことで、自律神経が乱高下してショック状態=体が緊張したままゆるみにくくなってしまった可能性もあると思いました。

実際、全身の施術を行ったところ、頭部や頸部、肩甲骨周辺、胸郭などが硬かったり緊張していたりと、気になる点が複数箇所ありました。いずれも自律神経系不調の方の多くが硬かったり動きが悪くなっていたりする部位です。

ただし、Nさんの場合、広範囲にわたってガチガチに硬いというよりは、柔らかいところはとても柔らかく、その中に局所的に硬いこりが点在しているような印象を受けました。

これらの部位を診ていくのと合わせ、日々家でできるアドバイスをお伝えする中で睡眠や食事など生活習慣の話になったのですが、どんなにめまいがひどくてもNさんが7年間一度も病院に行かなかった理由がわかりました。

昔からNさんは「自然に任せて、ケミカルなものに頼らない」という信念を持って生きてきたそうで、もともと睡眠を規則正しくとっていたり、無農薬栽培に力をいれている農家さんから取り寄せた食べ物をいただくなど、非の打ちどころがない生活習慣を送っていました。

もともとの生活を大きく変える必要はなさそうでしたので、まずは2週間に一回のペースで訪問施術を受けて変化を追っていくことになりました。

症状改善までの経過

初回施術後:「前回の後から、なんだかやる気が湧いてきました。」とのこと。それまで長い間ずっと倦怠感があったので、久しぶりに湧き上がる感覚だったそう。めまいは相変わらずあるが、少しおさまってきた気がする。

のちのちNさんは施術の感想用紙にも、初回の施術を受けた時の心境を以下のように書いてくださった。

1回目で感じたのは、心が前向きに、体が軽くなったことです。惰性で生活していた自分に『やる気』が出てきた。一口に言えばそんな感じになりました。

2回目:めまいがさらに薄らいできた。施術を受けるために体を横たえる際、めまいが出るかと思ったが、出なかった。

3回目:前回の翌日、風邪をひいて、咳、鼻水、痰が出て、完全におさまるまでに2週間続いた。

※たまたまかもしれないが、施術を受けると血流が良くなり、老廃物の排出反応が促進される可能性がある。

倦怠感がさらに薄らいできて、「夫からも『やる気出たね。』と言われたんです。」と報告いただく。
また、「よく眠れるようになりました。」
それまでは毎晩2時間おきにトイレに起きていたのだが、5時間から7時間連続して眠れるようになった。

4回目:やる気は引き続き継続。就寝&起床時のめまいはなくなった。

5〜6回目:ここ何年かの中で一番やる気・気力が戻ってきて、久しぶりに天ぷらを揚げるなど、今までは準備・片付けの手間を思うととてもやる気が出なかったことができた。

=====

その後も2週間に一回のペースで施術を受け、当初の症状はどんどん薄らいで、みるみる元気になっていきました。

当初一番の悩みだっためまいは比較的早い段階でほとんどなくなり、やる気・気力が向上する報告が増えていきました。

そして、初回施術から11回目に、夏の盛りである7月を迎えましたが、「暑くても心臓がそんなにドキドキしない」状態が継続しました。去年までは、夏は胸がドキドキして一歩も外に出れなかったそうですが、今年は近くのスーパーに日中買い物に行くこともできました。

一緒に施術を受けている娘のYさんからも、「この前、昼過ぎに母が買い物袋下げてうちに来たので、『お母さん、外に出ても大丈夫なの!?』って思わず言ってしまいました。」と毎日接している家族だからこそ、驚きもひとしおだったようです。

その後、いくらか暑さがやわらいできた9月以降も良好な状態が続き、「(この夏)暑かったけど大丈夫でした。ひと夏超えられて嬉しいです。」というお言葉も聞けて、Nさんは7年ぶりに不調ではない夏を過ごすことができました。

その後、施術間隔は3週間〜1ヶ月前後に1回のペースに移行し、今でもメンテナンスを兼ね、他のご家族(紹介者でもある長女のYさんと同じく近所に住む次女のTさん)と訪問施術を継続利用中です。

施術家からのコメント

施術家としての経験則から、発症してからの期間が長ければ長いほど改善スピードは遅い傾向にあることが多いため、はじめ7年前からの症状と聞いたとき、それなりに時間がかかるかもしれないと思いました。

しかし、そんな私の懸念とは裏腹にNさんはみるみる回復していきました。

ひとえに、Nさんの「自然に任せて、ケミカルなものに頼らない」という信念のもとに行っていたそれまでの生活習慣がとても良質なものだったからというのは間違いないと思います。

自然に任せるには、余計な食べ物を食べない、余計な量を食べない、ちゃんと寝る、冷やさない。

そして、ケミカルなもの——農薬、添加物、化学薬など——を頼らない(摂らない)こと。

このベースがあったので過緊張を起こした筋肉が局所的に長年固まってしまってはいたものの、いざ施術を行って滞っていた血流が流れ出してからは早かったのではないかと思います。

令和3年2月に初めてNさんが施術を受けてから、令和4年11月現在までに夏を2回越していますが、「今年の夏は昨年と全く違いました」というほどに調子が良く、暑い日差しの中、20年ぶりに大好きな相撲を夫と二人電車に乗って両国国技館まで観に行くこともできました。

「自由に出かけられるようになりました。本当に感謝しています。……本当に感謝しています。」

と2回、私の目をじっと見つめてそう言ってくださった時、私も鼻の奥がツンとし目の奥からもこみあがってくるものがありました。

Nさんの素敵な笑顔がこれからもずっと永く続くようFMT整体がお手伝いしていきます。