【症例】動悸・自律神経系の不調|女性 50代

動悸

自律神経失調症

こんにちは。FMT整体の山極です。

1年近く続いた動悸が、施術とセルフケアで改善しはじめたMさん(女性・50代)のケースを紹介します。

症状・診断

Mさんの動悸は1年ほど前から始まりました。

半年前からは心臓の音が気になって寝付きが悪くなったり、なんとか寝ついてもやはり心臓の音で夜に起きてしまったりして、夜にぐっすり眠れなくなってしまっていました。

そのほか、高血圧やホットフラッシュ、首こりも、首の前の部分の締め付け感もありました。医療機関にて更年期障害と診断され、投薬治療を続けていましたが、なかなか改善が見られず、薬を飲み続けることへの不安から当院へ来院しました。

また、動悸に悩まされる以前から慢性的に頭痛、肩こり、腰痛、冷え症、不眠症(中途覚醒)などを抱えていました。過去には、生理不順、月経困難症なども酷かったそうです。(いずれも血流循環の悪さが大きく一因していると思われる症状です。)

治療計画・方針

初診でMさんのお身体に触れた際、一番気になったのが背骨の硬さです。特に呼吸に関わる胸椎周辺は、全くと言ってもいいほど動かず、ガチガチに固まっていました。

呼吸が十分にできないと、体のすみずみにまで酸素が行き届かなくなります。酸素は血液にのって全身に運ばれますが、入ってくる酸素が少ないために、心臓はたくさんの血液を送り出そうとして、いつも以上に動かなければいけなくなります。

誰でも思い切り運動した際には、全身の筋肉を動かすために大量に酸素が必要になるので、一時的に呼吸は荒くなり、心臓もバクバクするものです。

でも、運動をやめてしばらくすれば、呼吸も心臓の動きも元の速さに戻りますが、Mさんの場合、通常の生活を送るのに必要な酸素すらも足りていなかったために、心臓が常にがんばり続けないといけない状態が慢性化してしまったものと思われます。

まずは、胸椎周辺を中心に全身の筋肉の硬さをゆるめて、柔軟性を回復させることが先決と思われました。また、家での取り組みとして、全身の血行をよくして回復促進するために毎日15分の入浴もするようにアドバイスしました。

週に1回の通院ペースを提案しました。

症状改善までの経過

初回施術後:動悸は変わらないが、施術後3日間ほど全体的な調子が良かった気がしたのと、いつもよりも早く眠くなった。今まで短かった入浴も15分を心がけてみた。

2回目:まだ動悸は一番気になる。早朝覚醒してしまう日もある。施術でも、まだまだ胸椎周辺にはしぶとい硬さが残った状態。

この日、セルフケアとして深呼吸することをアドバイスしたところ、ご自身で以前からすでに組んできたとのこと。

しかし、深呼吸しているのに、その結果があまり体に反映されていないと思い、「もしかして腹式呼吸を意識してませんか?」と聞くと、まさに良かれと思って腹式呼吸を続けてきたそう。

腹式呼吸がダメというわけではなく、目的を持ってトレーニング的に行う分には良いが、お腹を意識しすぎて胸を緊張させてしまい、体幹(背骨)を硬くする一面があるので、今のMさんの体にとってはおすすめできない。胸式呼吸の方が体幹を柔らかくしてくれるから、やや胸式を意識した深呼吸にしてみるようにお伝えしてこの日は終了。

3回目:1週間後。動悸が気になりづらくなってきた様子。「ずっと腹式をしてきたので、胸で呼吸していいんだって思いました。」とMさん。

4回目:1週間後。動悸はほとんど感じなくなった。血圧は数値で測ると高い日もあるが、体感的には動悸はほとんどなく、「明らかに良くなってきている実感があります。」

「ずっと悩んできた動悸が、まさか『胸式呼吸してください』のひとこときっかけでこんなに良くなるなんて……。単純なことだったんですけど、ここで言ってもらわなければ気づけなかったので、本当にありがとうございました。」と嬉しいお言葉も。

2週間あけて様子をみることにし、その間、より楽に呼吸をしやすくしていくための胸郭ストレッチ (FMT整体YouTube動画)もお伝えした。

5回目:2週間のうち、動悸は1〜2回のみに。動悸が起きるのは、電話で人と込み入った話しをしたときなど、原因が明確かつ症状も続くことはなくなり、だいぶ安定してきた。

1年近く症状があったので、ちょっとした緊張でまだクセが出てきやすい面はあるが、緊張した後にはすぐに深呼吸をしたり体をゆらしたりして、固まる前にこまめにリセットするようアドバイスした。

なお、前回お伝えした胸郭ストレッチを続けてみたところ、「肩や首が凝ってしまった」とのことだが、体の状態はその反対にこれまで診てきた中で一番柔らかい状態だった。

今まで長らく動かさないでいたところが久しぶりに動かされて血流回復することで、一時的に筋肉痛に近しい痛みを感じることがあり、今までは凝っていることすら気づいていなかった可能性があることをお伝えすると、Mさんも「そうかもしれません。」と思い当たることがありそうなご様子。

===========

一番気になっていた動悸が改善し、今後も2週間おきに通院しながら、他の自律神経系の症状に取り組んでいきます。いずれも血流障害が大きく影響している可能性が高い症状なので、施術で体をゆるめつつ、セルフケアなども相談しながら改善を目指していきます。

施術家からのコメント

Mさん、動悸がおさまり本当によかったですね。

症状が出てくると、なんとかそれを消そうとしたくなるものですが、症状はあくまで結果であり、その前に必ず原因が隠れています。

「体がなぜその症状を引き起こしているのか?」を知ると、どんなケアをしたらいいのかも自然とわかっていきます。動悸以外の症状にも同じことがいえますので、1つ1つひも解いていきましょう。

最終的には、Mさんが薬に頼らなくても良い状態までお手伝いしたいと考えていますし、究極をいえば、私たちFMT整体にも来なくて大丈夫!くらいの自信をつけていっていただけたらと思っています。

引き続き、一緒にがんばりましょう!

この記事を書いた人

山極理奈

山極 理奈

ごく普通の会社員だった私がFMT整体と出会ったきっかけは、長年付き合った足底筋膜炎。お坊さんが始めたという整体が大事にしていた「必ず挨拶をすること」という姿勢に感銘を受けた。同時に、自分の健康を自分で整えられるようになりたい、また、家族や友人の役にも立てるかもしれないという思いから、施術家の道へ。現在、東京大崎院と東京目白院を担当している。