親・指導者の「常識」がつくりだす 子供のスポーツ障害
だから治らない、防げない!!
親・指導者の「常識」がつくりだす子供のスポーツ障害
本書にかける想い
今、スポーツの世界では競技の低年齢化が進み、若くして世間を驚かせるような選手がたくさん出てきています。
しかし、マスコミに報道される華やかな表舞台の裏で、過度の練習、望ましくない練習、根性論に基づく練習の犠牲になってケガを繰り返し、精神的にも肉体的にも追い込まれている子ども達が後を絶ちません。
より速く、より高く、より遠く、より強く、留まるところを知らない競技志向は、今後ますます多くの犠牲者を生んでいくことでしょう。
FMT整体には、全国からスポーツ障害患者が訪れてきますが、そのほとんどが、もう何ヶ月も病院や接骨院に通っているけれども改善が見られないとか、医師から、痛みと付き合っていくしかないと言われて絶望感を感じている方ばかりです。
しかし話を聞いていくうちに、なかなかケガが治らないには3つの理由があることに気付きました。
その3つの理由とは、
1:患者さんがケガについて間違った認識を持ち、
2:間違った治療を受け、
3:患部にまだ症状があるにも関わらず、鎮痛剤や鎮痛作用のある治療を受けて一時的に痛みが和らいだことで“治った“と勘違いしていること
です。
問題は、親も、スポーツ指導者も、医師の間にさえ、これら3つの間違いが蔓延しており、そのことが子どもの努力や才能を潰してしまう現実が少なくないことです。
その証拠に、
「肝心な試合前になるといつもケガする」
「捻挫や肉離れがクセになっている」
「いつもどこかにサポーターやテーピングを巻いて練習している」
という状態の選手が、どのクラブにもいます。
ひょっとしてあなた自身にも思い当たる節があるかもしれません。よく「スポーツにケガはつきもの」と言いますが、きちんと練習しているにも関わらず、よくケガをするとしたら、それはおかしいということに気付かなければなりません。
自然界では、「ケガ」は死を意味します。
インパラがライオンに追いかけられている時に肉離れを起すでしょうか。チーターが時速100キロで獲物を追いかけている時に捻挫をするでしょうか。
彼らは自分の命を守るために毎日筋トレして体を鍛えているわけではありません。一方、科学的に検証されたメニューで練習している私たちが、肝心な時にケガをしてしまう理由は何なのでしょうか。
また、現在当たり前に行われているケガをした後の治療法についても、私たちは疑問を持つ必要があります。
例えば、「もう、かれこれ半年も接骨院に通っているけれど、痛みが完全にとれない」のなら、それは治療法や指導が間違っている可能性があります。
また、膝が痛くなって病院に行くと、医師から「それは成長痛だから仕方ない、成長が止るまでは治らない」と言われることがありますが、成長しているのは膝だけではありません。
肘も足も胴体だって成長しているのに、「なぜ膝だけが、しかも片方の膝だけが痛むのか」ということを、疑問に思わなければなりません。
整体院は病院ではありません。国家資格ではない、民間療法の施療院です。保険も効きませんから自費診療です。
しかし、だからこそ、整体院という場所には、病院に行ったけど治らなかった人達が集まってきます。
しかも、保険で安く治療ができないということは、短期間で成果をもたらさなければ、患者も治療家も続かないということを意味します。そのようなシビアな環境に置かれると、患者さんも治療家も真剣になります。
FMT整体療法は、患者さんと治療家の真剣な対話の中から生まれた特殊な療法であり、病院でなかなか改善しなかったスポーツ障害が、通常の2倍~10倍、早期に回復していく事例がたくさんあります。
けれども、本書はFMT療法が素晴らしいという自慢をするためのものではなく、間違った考え方のものとに、間違ったトレーニングが行われ、間違ったトレーニングを積み重ねた結果として、スポーツ障害が起き、間違った考え方のもとに、間違った治療法が行われていることの矛盾と、これらのことによって、未来ある子ども達の努力の芽、才能の芽を摘んでしまっている現実に警鐘を鳴らすものです。
本書が、今現在、なかなか改善しないスポーツ障害に悩んでいる子どもや保護者の希望となり、スポーツを通じて、体を動かすことの楽しさ、出来なかったことが出来るようになる喜び、そして自分の壁を乗り越えて、自信を確立させようと試行錯誤しておられるスポーツ指導者の方々のヒントとなれば、こんな嬉しいことはありません。
本書の目次
読者さんの声
スポーツ障害は生活習慣病である。この言葉に納得しました。
現在、私自身が野球肩の施術をFMT整体横浜院でお世話になっています。完治を信じて頑張っていこうと心に誓いました。
それでは、今後とも宜しくお願い致します。
Tさん
今後とも、全国の子供たちのために頑張って下さい。
大変ご無沙汰しております。
以前、野球をしている息子が2度FMT様にお世話になりました。中学1年時にオスグッドで落ち込んでいたところを助けて頂いて有難うございました。
それ以来本人の頑張りで山梨県の強豪校から誘われ今春より高校球児になることができました。
まだ、当本は読破しておりませんが、少年野球をしている次男坊のために役立てるよう心して読むつもりです。今後とも、全国の子供たちのために頑張って下さい。
Oさん
とても参考になりました。
いつも怪我ばかりしていた息子のためにと、本を購入しました。
私ばかりではなく、息子にも読んでほしいと思いました。色々と始めてみたいことばかりなので、よっくりと息子と相談しながら実行したいと思います。
Hさん
妻が少年団のコーチをしているので、非常に参考になりました。
何事も無理をしない、予防しながら練習する怪我は指導法に問題があるサインなど子供の管理には大事な考え方だと思いました。
Kさん
大変勉強になりました、ありがとうございます。
なかでも一番よかったのが、あとがきです。
「人の幸せとはなにか?」
慈悲の心「人々の悩みや苦しみや痛みに寄り添ってそれを取り去り、生きる勇気や知恵を与えていくこと」 これについてわたしも、考えて行きたいと思います。いい本に出会えてよかったです、ありがうございました。
Sさん
自分の視野が広がっていくのがわかりました。
競技者の自分と指導者の自分で頭ではわかっていても立場が変わると著書に書かれているようなことを忘れてしまいがちです。
子供たちをけがなくスポーツを楽しめる指導を心掛けたいと改めて思いました。
Kさん
痛みは身体からのサインであることがよく分かりました。
幼い子供がおり、今後スポーツをする上で役立つ情報がたくさんあり、助かりました。
また、施術症例なども詳しくのっており、自分が施術を受ける上でもとても参考になりました。ありがとうございました。
Kさん
今まで捻挫をした時の処置に対する知識が、間違っていたということが一番衝撃でした。
(それまでは痛めて直ぐだけでなく、腫れが収まっても痛みがあるうちはずっとアイシングをしていました。)
後、筋肉を使った後は、必ず筋肉をほぐすということの重要性がわかりました。
私の今の職業はよく体を動かすことが多いので、何処かを痛めても「筋トレすれば、体を動かせば治る」というアドバイスに疑問を持っていたので、目からウロコでした。
Yさん
今の常識も今後次々と覆されていくのかもしれません。
私は高等学校の教員をしております。部活動でも、硬式野球、バスケットボール、バレーボールなど様々なスポーツの顧問を務めてきましたが、一部のあまりにも非科学的な練習計画や内容について、長い間疑問を持っていました。
忙しさを理由にこれまで、そのことについて学習することを怠っていましたが、ようやく、今、本来のスポーツのあり方についての正しい知識を、身につけようと思い立ったところです。
高瀬さんの言われることは、非常に説得力があり、自分自身の経験に照らし合わせても、その理論はほとんどがあてはまるものでした。もっと、はやくこういった考え方に出会えていたらと悔やまれます。
私が小中学生の頃は、練習中の水分補給も許されず、今から考えればとんでもない時代でした。ただ、それは多くの指導者が水分補給の重要性を、科学的に理解していなかったからであり、今の常識も今後次々と覆されていくのかもしれません。
ただ、指導者が、常に自分の指導法を見直し、学習を続けていくことは本当に必要だと改めて感じさせられました。ぜひ、機会があればFMT整体の施術をうけてみたいです。大変勉強になりました。
Iさん