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洗いすぎはNG!美肌の秘訣、水洗顔。

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洗いすぎはNG!美肌の秘訣、水洗顔。

あなたは毎日の洗顔で、こんな悩みをお持ちではありませんか?

「毎日、泡をしっかりと泡だてて念入りに洗顔しているのに、どうして吹き出物やニキビがなくならないの?」
「洗顔後、すぐに化粧水をつけないと乾燥してすぐつっぱるわりに、日中は皮脂でテカってしまう」
そして、「もっと自分に合う洗顔料はないのかしら?」と。

そんなあなたにおすすめしたいのが、水洗顔です。
水洗顔とは文字通り、洗顔料は一切使わず水(またはぬるめのお湯)のみで顔を洗っていく洗顔方法です。

水洗顔を行うと肌本来の力が回復し、肌トラブルが改善しやすくなったり、洗顔後化粧水無しでもつっぱることがなくなっていきます。洗顔料を泡立てる手間もなくなりますし、化粧水や乳液、クリームでの手入れなどスキンケアやお化粧も不要になるか、必要最小限で済むなど、時間も手間もかからないのに肌がキレイになっていくなど、まさに良いことづくめ。

スキンケアやめる

「でも、水だけだと汚れが落ちないんじゃないかと不安……」という声が聞こえてきそうですね。「お化粧していたら、水だけで洗顔なんて無理!」という声もありそうです。

今回のコラムでは、水洗顔をおすすめする理由と詳しいやり方や注意点、実践する上で起きるであろう疑問などをお伝えしていきます。

1.水洗顔3つのメリット

1-1.皮脂を落としすぎない

そもそもなぜ私たちは洗顔をするのでしょうか?

それは、日中顔についた微細なチリや汚れ、そして毛穴から出た汗や皮脂を落として皮膚を清潔に保つためです。ここで注意したいのは、皮脂は皮脂でもしっかり落とすべき皮脂と残しておくべき皮脂と2種類あるということです。

落とすべき皮脂、それは過酸化脂質(かさんかししつ)です。過酸化脂質とは毛穴から出た皮脂が数時間経って酸化したもので、これが皮膚や細胞膜を傷つける原因になります。肌荒れを防ぐためには、この過酸化脂質をしっかり落とすことが大切です。

この過酸化脂質は「脂質」とありますが水溶性の(=水にとけやすい)ため、泡を使わなくても水で十分落とすことができます。

しかし、泡の洗顔料は過酸化脂質だけではなく、肌を守ってくれる必要な皮脂まで落としすぎてしまうため、不足した分を補おうと肌は過剰に皮脂を出すため、肌荒れを助長することに。

そして、また過剰に出た皮脂が酸化して皮膚細胞を傷つける→そうとは知らずに皮脂が悪者だと思ってしっかり洗う→皮脂過剰・・・を繰り返し、悪循環に陥ってしまっている場合も考えられます。

もしあなたが洗顔後、肌がつっぱってしまって化粧水なしではいられないとしたら、必要な皮脂まで洗い落としてしまっている可能性があります。

1-2.肌に必要な常在菌を残す

皮膚にはたくさんの常在菌がすんでおり、肌の表面を弱酸性に保つことで悪影響をもたらす雑菌や酵母菌から私たちの肌を守ってくれています。しかし、洗顔料に含まれる殺菌成分や防腐剤が常在菌を殺してしまうことで雑菌が繁殖してしまい、肌荒れを引き起こしている可能性があります。

「ニキビの原因菌をしっかり殺菌する」などと謳い文句にした洗顔料もありますが、殺菌成分が入ったものは、裏を返せば肌の味方になってくれる菌も同時に殺してしまう可能性があることを頭の片隅においておいてください。

加えて、雑菌以外にも肌はカビに感染することがあります。「え、顔にカビ?まさか!」と思われるかもしれませんが、例えば、脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)といって、頭や眉毛、小鼻の横など、皮脂の分泌が活発な部位に湿疹やかゆみ、炎症などが出る症状は、ただの肌荒れだと思って気づかない方も多いのですが、とあるカビの一種が原因となっている感染症です。常在菌がいれば感染しにくいカビですが、そうとは知らず洗浄力と殺菌力の高い洗顔料でせっせと常在菌を落としてしまい、ここでも負の連鎖が起きてしまうのです。

ちなみに、洗顔料だけではなく一般的なスキンケア商品や化粧品の多くにも殺菌成分や防腐剤が含まれているので、キレイにしようと念入りにお手入れをされている方ほど、実は雑菌がたくさん繁殖しているなんてこともあり得るのです。

1-3.界面活性剤の影響を受けない

洗顔料の中でも、特にオイルクレンジングやクリームクレンジング、ジェルクレンジングなど、メイクも落とせるほどの強力なものには大量の界面活性剤が含まれています。

界面活性剤とは、本来は混じり合わないはずの水と油をなじませる成分のことです。このおかげで油分の強いファンデーションや口紅なども簡単に溶け、水で流し落とすことができるのですが、この界面活性剤が肌のバリアを壊してしまう可能性があります。

少々難しい話になりますが、肌には角層といって皮膚の水分の蒸発を防ぐとともに、排気ガスなどの化学物質やミクロの粉塵など外からの異物の侵入を防ぐバリア機能があります。この角層は、【角質細胞】とそれを取り囲む【細胞間脂質】が何重にもぎっしり重なり合って丈夫にできています。角質細胞には水溶性の(=水にとけやすい)保湿成分が含まれ、細胞間脂質には脂溶性の(=油にとけやすい)保湿成分が含まれています。

簡単にいうと、水、油、水、油・・・が交互に積み重なっているような構造です。そこに水と油をなじませる作用を持つ界面活性剤入りの洗顔料を使うと、物理的に角質細胞も細胞間脂質も簡単にとけてしまうことが考えられます。

角質

すると肌のバリアは壊れ、水分が逃げやすくなります。また外からの異物の侵入も防げず、肌荒れを起こしやすくなってしまう可能性があるのです。

ここまで読んでお気づきになった方もいるかもしれませんが、界面活性剤はクレンジング剤だけではなく、乳液やクリームといったスキンケア商品にも多量に含まれています。リキッドタイプやクリームタイプのファンデーションなどの化粧品も同様です。

普段何気なく行なっているご自身の洗顔やスキンケアはいかがでしょうか?
「大丈夫かな?」と怖くなった方もいるかもしれませんね。

次の章では、具体的な水洗顔の方法や注意点をお伝えしていきます。

2.良いことだらけ!早くて簡単、水洗顔のやり方と注意点

文字通り水だけで顔を洗えばいいのですが、より効果的にしていくためのポイントがいくつかあります。

2-1.水洗顔は手で?それともシャワーで?

→手で行うことが基本です。シャワーの場合、水圧に注意が必要です。

両手で水をすくい、その中に顔を入れます。手のひらを顔にそっと押しつけては、そっと離すを繰り返します。それを顔全体に行います。最大の注意ポイントは、決してこすらないことこすると摩擦で角層が傷ついてしまいます。こすらなくても過酸化脂質は水に溶けていきますので、力は全く要りません。

また、手ですくった水を顔にバシャバシャと勢いよくかけないようにしてください。水が当たった摩擦でもやはり皮膚はダメージを受けてしまうので、優しく丁寧に行うことが美肌を作ります。

お風呂に入ったついでにシャワーで行う際は、水圧にくれぐれも気をつけてください。勢いよく顔にシャワーを当てるのはご法度です。流水がおでこから顔をつたって流れ落ちていく程の優しい水圧で流してあげるようにしてください。シャワーの場合、回数が曖昧なため、ついつい長く水を流し続けてしまいますので、10秒前後を目安にすると良いでしょう。

お風呂で熱いシャワーを顔にザーッとかけると気持ちいい方もいるかもしれませんが、美肌のためには絶対NGです。水圧はもちろん、水の温度も重要なポイントなので、後ほど詳しくお伝えします。

2-2.すすぎは何回?

→10回を1つの目安に。

先にお伝えしたように、過酸化脂質は泡を使わなくても水だけで十分落ちますので10回もすすげば十分です。水洗顔デビューしたての頃は、泡を使わない分だけ汚れがちゃんと落ちるのか心配で、念入りに洗いたい欲求に駆られがちですが、過剰にやると思っている以上に皮脂を取りすぎてしまいます。

もし10回でも洗顔後に肌がつっぱる方は、回数を少しずつ減らしてみたり、その逆、肌が余計オイリーになる方は、回数を増やしてみて一番ちょうどいいところを探してみてください。特にオイリーになってしまう方の場合、これまで洗顔料を使ってしっかり落としていた分だけ、水洗顔を始めると皮脂量が増えたように感じる場合があります。水洗顔に切り替えても肌はすぐにはコントロールが効かないので、最初のうちは皮脂過剰を感じたり一時的に肌が荒れたように感じられるかもしれません。2週間前後経っても皮脂過剰による肌荒れが続く場合はすすぎの回数を増やしてください。

ただし、必要最小限に抑えるために、多くても20回以内におさめるようにしてください。

2-3.最適な水の温度は?

→34〜35℃を1つの目安に。

人の体内の温度は平均36〜37℃で、体表の温度はそれよりも1〜2℃低い34〜35℃が平均です。皮脂はこの温度で毛穴から体表に溶け出てきているので、ほとんどの皮脂汚れは34〜35℃で十分落ちます。それ以上の温度ですと、必要な皮脂を落としすぎてしまう可能性がありますので、まずは実際にこの温度で試してみてください。

すすぐ回数と同様に、洗顔後、肌がつっぱるようなら温度を1℃単位で下げてみたり、逆に肌が過度にオイリーになるようなら1℃単位で上げてみたりして、ご自身でちょうど良いところを探してみてください。

2-4.顔を拭くときは、決してこすらない

洗顔後はすぐに水分を拭き取りましょう。水分が顔に残っていると、水が蒸発する際に角層細胞が浮いてめくれて肌が乾燥しやすくなります。これまでお伝えしたように角質細胞は水溶性だからです。

乾燥肌

だからといって、タオルでゴシゴシこすってはいけません。柔らかくて清潔なタオルを顔に3〜5秒ほどそっと押し当てて、水分を吸い取らせます。強く押し当てすぎても肌には負担がかかります。せっかく丁寧に水洗顔をして、最後で台無しにしてしまわないように、最初から最後まで優しく扱ってあげてください。

水洗顔が正しく出来ているかどうかは、化粧水をつけなくても肌がつっぱりを感じないことを判断基準の1つとしてください。乳液やクリームは、化粧水だけだと蒸発してしまうのを防ぐためのフタがわりなので、必要な皮脂を残せばそれが天然のバリアとなり、化粧水をはじめとして乳液やクリームもいらなくなります。

2-5.どうしても乾燥が気になるとき

これまで触れてきたように、スキンケア商品や化粧品には界面活性剤や防腐剤が含まれていることが多いので、極力使わないに越したことはありません。実際、水洗顔を行うと肌本来の回復力が高まるので、素肌に自信が出てきてだんだん不要になっていきます。

しかし、水洗顔をはじめたばかりのころは、急激な変化に肌の機能がついていけないことがあるため、どうしても洗顔後の乾燥が気になるときは、薬局などに売られている白色ワセリンがおすすめです。

米粒大の量の白色ワセリンを手の平全体に広げて、肌全体に優しく押し当てるようにつけましょう。決してこすらないようにしてください。顔がテカるほど塗ると肌の新陳代謝を妨げますので、つけすぎにご注意ください。また、ワセリンには美容成分は全く含まれていませんので、必要以上につけても意味がありません。手の平でよく伸ばして、ごくごく薄くつけましょう。

2-6.一定期間、継続すること。

昨日まで念入りに泡洗顔をしていた人が急に水洗顔に切り替えると、急激な変化に肌がついていけなくて、一時的に肌荒れを起こす場合があります。これまで長年洗顔料を使ってしっかり落としてきた方やスキンケアを欠かさなかった方ほど、水洗顔をはじめてすぐは逆に乾燥肌やオイリー肌がひどくなったりと、逆に肌が荒れたように感じられるかもしれません。そして、怖くなってまた泡洗顔に戻ってしまったり、スキンケアを手放せなかったりしがちです。

ですが、そこでやめてしまってはもったいありません。肌は年齢や体質にもよりますが、通常では28日〜40日周期で生まれ変わると言われていますので、ぜひ一定期間以上、継続して行ってみてください。

「やってみたいのはやまやまだけど、毎日はさすがに無理!」という方は、まずはノーメイクでいられる週末のお休みを利用してみたり、2〜3日に一回のペースで行ってみましょう。朝と晩で泡を使ってきたのであれば、まずは朝だけ水洗顔に切り替えてみたり、あなたのペースに合わせて行っていただくと良いでしょう。

■水洗顔のやり方おさらい■

・手で決してこすらず、押し洗いをする

・すすぎの目安は10〜20回

・水の温度の目安は34〜35℃

・顔を拭く際は決してこすらず、タオルを3〜5秒そっと押し当てる

・どうしても乾燥するときは白色ワセリンを

そして、「継続は力なり」です。

3.お化粧をしている場合

ここまで紹介してきた水洗顔のやり方はお化粧をしていない場合に限った話なので、「朝はともかくメイクした日の夜の洗顔はどうしたらいいの?」と思いますよね。お化粧をされる方、特に女性の皆さんの多くは「水だけではメイクは落とせないし、かといってメイクをしないわけにいかない。」という方に向けて実践的な内容をお伝えしていきます。

3-1.メイク落としにはクレンジングではなく純石鹸を

メイク落としに使うクレンジングオイルやクリーム、ジェルなどは、いずれも界面活性剤が多量に含まれているため、メイクをしっかり落としてくれる代わりに角質も破壊してしまう可能性があります。ですので、クレンジング剤の使用はオススメしません。

代わりに、おすすめなのが純石鹸です。

純石鹸にも界面活性剤は含まれているのですが、人が作り出した「合成界面活性剤」と違って純石鹸の界面活性剤は水で薄まるだけでその作用を失うため、生き物にとって安全なものです。合成洗剤や洗浄剤に含まれているものとは全く性質が異なりますのので、純石鹸であれば肌への負担もごく少なく安心です。

ところで、肌は弱酸性に保たれている方が好ましいことを「1-2.除菌しすぎの害」の章で伝えましたが、純石鹸を使った直後、肌は一時的にアルカリ性に傾きます。ですが、数分もすれば常在菌の働きのおかげでまた弱酸性に戻りますので、心配はいりません。

3-2.純石鹸によるメイク落としのやり方

まず、純石鹸をよく泡だてて肌にのせます。この時も、水洗顔と同じく押し洗いが基本です。決してこすらず、泡の上から手の平を肌に押し当てて離す、を1箇所につき10回ほど繰り返しましょう。その後、泡を落とすために水洗顔で10回ほどすすぐだけで、パウダリーファンデーションなど軽いメイクであればほとんど落ちます。

逆に言えば、純石鹸で落ちないような化粧品、例えばクリーム系やリキッド系のファンデーションなど専用のクレンジング剤を必要とするような化粧品は極力避けたほうが好ましいです。

お湯で落ちるメイク

純石鹸による洗顔ですと、メイクが少し肌に残るかもしれませんが、垢と一緒に自然と1〜2日ではがれ落ちていきますので心配いりません。それよりも、徹底的に落とそうとするあまり、こすったり必要な皮脂まで洗い流してしまう方が、よほど肌荒れを起こす可能性が高いです。

3-3.おすすめの純石鹸

インターネットで「純石鹸」と調べれば、品質がよく価格も良心的な優良品がたくさん出てきますが、その中から実績の高いメーカーのものをいくつかピックアップしておきますので、迷った際の参考にしてください。

白雪の詩 ねば塾

「白雪の詩」ねば塾

白いせっけん ミヨシ石鹸

「無添加 白いせっけん」ミヨシ石鹸

坊ちゃん石鹸

「坊ちゃん石鹸」畑惣一郎商店

これらはほんの一例で、もちろんこれ以外にもたくさんの優良メーカーがありますので、色々試して自分にぴったりのものをぜひ見つけてみてください。

4.まとめ

水洗顔を始めると、これまで過剰なスキンケアによって弱っていた肌が本来の力を取り戻していくはずです。目に見えてみるみる肌質が改善していく方もいると思います。

しかしその一方で、やり方を守り一定期間継続しているにも関わらず、肌質が改善したように感じられない場合は、これまでの過剰なスキンケア習慣によって肌の機能が衰えている可能性も考えられますが、

同時に、それだけではなく睡眠不足によって体の機能が働きづらくなっているのかもしれませんし、食事の偏り、例えばジャンクフードや脂っこい食事、その逆、食事に良質な脂が足りていないせいかもしれません。運動不足による血行不良などが影響している可能性もあります。

肌が荒れるとすぐにでもなんとかしたくて、ついつい「何を塗るか」「どんな成分がいいのか」など、肌の表面で起こっていることに目が行ってしまいますが、一度それらをやめてみることで初めて本来の自分の状態に目が向き、洗顔料や化粧品だけの問題ではなかったのだと気付くかもしれません。

肌荒れは体の不調をあらわすサインなどとも言われています。
水洗顔をきっかけにして、自分自身の生活習慣を見直してみてはいかがでしょうか。