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初回で眠れるように 不眠症|60代 主婦

不眠症

FMT整体に来院される患者さんにお話を伺うと、家族の病気や愛するペットの介護によって不眠症になる方が少なくありません。

令和元年の秋に来院されたIさんもそうです。

Iさんは、1年ほど前から老犬の介護をしており、夜はアルミシートを敷いて犬の傍らに添い寝していました。

そんな中、旦那さんが突然軽い脳梗塞になり、心労で一晩中眠れなかったことをきっかに不眠になってしまいました。今日は、そのIさんの改善の経過をお伝えします。

症状・診断

Iさんは、眠ろうと思っても眠れずに目がさえてしまいます。その状態が何日も続くととても不安になります。いつも薬に頼るのは嫌なので、どうしても辛い時に睡眠薬を飲んでしのいでおられました。

また、犬の介護で、犬が寝ている方をずっと向いてアルミシートの上に寝ていたからか、右の腰にも痛みがでるようになっていました。

施術をしていくと、Iさんは首や肩が特に硬く、また全身が緊張していました。

更に、Iさんは施術の動きに合わせて無意識に身体を動かしてくれるのですが、これは、体が常に緊張している場合に多く起こる動きなのです。

おそらく、夜中もペットの介護をするために完全にリラックスすることができない状態が長く続いたことで、身も心も緊張する状態が普通になってしまったのでしょう。

これは、交感神経(活動的な神経)が常に高ぶってしまっている状態です。

精神的なストレスなどで心に余裕がなくなったり、緊張が続くと体にも緊張が及びますが、逆もしかりです。全身に力を入れた状態でリラックスすることができないように、無意識であっても体が緊張している状態では精神面でもリラックスはできません。

しかし、体の緊張を解いてあげることで、比較的容易に精神面の緊張も解け、副交感神経(リラックスの神経)の働きの効果が十分に表れてくるケースが多いのです。

Iさんには、不眠の方が特に緊張をためやすい首や肩の緊張を解いていくような施術とともに、全身に緊張を起こさせない方法や流れとなるよう、施術技術を選択していきました。

症状改善までの経過

1回目の施術では、全身をくまなく診てお身体の状態の把握をすることと、次回までにどのような反応があるかによって、その後どのような施術が効果的なのかということを仮説検証するための資料づくりをしていきます。

FMT整体の施術は、痛みやしびれなどの症状は、初回で何らかの変化を感じたり、多くの方が3~5回までの間には何らかの反応・変化があったりするのですが、不眠の方が改善したことを感じるのはそれよりも長くかかる場合が多いです。

しかし、Iさんは違いました。

初回来院から1週間後の2回目の来院時には、「右の腰は少し気になりますが、以前と同じように眠れるようになりました。」と嬉しそうにお話ししてくださいました。確かにお身体の緊張が和らいでいました。

その後、Iさんはしばらく様子を見ることになりましたが、年明けにIさんから久しぶりに予約の電話がありました。

3回目の来院の日、「お正月までは眠れていいたけど、今は1週間ほど眠れなくなってしまいました。」とIさん。

施術をしていくと、身体は再び硬くなってしましたが、初回や2回目の施術の時よりすぐに身体は緩みやすくなっていました。

例えばの話になりますが、風船を最初に膨らます時は大変でも、一度膨らんでしぼんだ風船を再び膨らますことは簡単なように、身体も一度緩めてあげると緩みやすくなるのです。

その後、Iさんは経過を観察中です。

施術家からのコメント

不眠をはじめ、お身体に出てくる症状のほとんどが、何度も何度も繰り返される日常の肉体的・精神的ストレスが解消されないまま積み重なった場合(生活習慣)や、

一度のストレスであっても決定的に大きなストレスを受けた場合(事故やケガ、愛する人との別離、致命的と本人が思ってしまう失敗や増幅させてしまった不安等がある場合など)に表面化します。

本来は、これらのようなストレスがあっても、休養することで人間の持つ治癒力によって時間とともに回復していくはずなのですが、それは自律神経系などの「身体の機能」が十分に働いている前提があってこそ言えることなんです。

「いろいろやってるけど中々治らない。」、「もう、どうしていいか分からない。」という方ほど、

さび付いて傾いたままになってしまったやじろべえのように、知らず知らずのうちに緊張して固まってしまったままの身体が足かせとなって、身体の機能が十分に発揮できない状況に陥っているのかもしれません。

そのような方は、お身体を緩めていくことで徐々に改善していくと思いますので、一度ご相談ください。

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