腰椎分離症だからといって、挑戦することをやめないでください。
自分の子供が腰椎分離症と診断された。お医者さんからは、半年間安静にするしかないと言われたが、もう一生、この子には、思いっきりスポーツをさせてあげることはできないのだろうか。
そんな心配な気持ちでいっぱいではないでしょうか。「骨が分離している。」と言われ、あまり聞き慣れないその言葉に、ますます不安になってしまうと思います。
でも、大丈夫です。腰椎分離症は、きちんと治療をすれば、またスポーツに復帰して、痛みなく、思いっきりプレーできるようになります。
そして今の時期に腰椎分離症になったこの経験は、決してマイナスなことではなく、きっとお子さんの将来に繋がる一つの分岐点にもなります。
腰椎分離症になってしまったから、できなかった。諦めなくてはいけなかった。ではなく「あの時に腰椎分離症になったから今がある。今に繋がっている。」とこの先言えるように。
私たち施術家は「今、お子さんにしてあげられる最善は何か?」を一緒に考えて、お手伝いさせていただきたいと考えています。腰椎分離症を根本的に治して、より良い未来のために、道を切り拓いていきましょう。
腰椎分離症の原因とは
腰椎分離症と診断をされると、お医者さんからは「腰椎分離症は、治るまで半年かかるから安静にして、コルセットをして様子を見てください。」と言われる方が多いようです。
しかし、実際に半年間安静にしていても、スポーツを始めると痛みが出てきてしまう。これは、痛みの原因が解消されていないからです。
また、中には「腰椎分離症は、治らないから痛みとうまく付き合って行くしかない」と言われる方もいらっしゃるようですが、決してそんなことはありません。
腰椎分離症には、痛みを起こしている原因があります。その原因が解消されれば、腰椎分離症の痛みは改善していきます。では、腰椎分離症の痛みの原因とは何でしょうか?次に解説していきます。
腰椎分離症の”痛み”の原因は骨ではない
腰椎分離症と診断をされ、レントゲンやMRI画像を見た方は「骨が分離しているから痛い」と思ってしまいがちです。
出典:http://kenkou.info/index.php?QBlog-20130410-1
しかし、実は、分離していても痛みがない方もいます。事実、あるプロバレエダンサーを調査したところ32%もの人に分離症が見つかったにも関わらず、その全員に腰の痛みがおきているわけではないという報告もあるのです。
つまり、分離しているから、痛いわけではないのです。
特に腰椎分離症の患者さんの多くは、
- 腰を後ろに反らすと痛い
- 前かがみになると痛い
- 走ると痛い
- 体をねじると痛い
- 座り続けているとだんだん痛くなってくる
- 立ち続けているとだんだん痛くなってくる
など、動作や長時間同じ体勢を続けていると痛みが起きたり、痛みが増える方がほとんどです。もし、骨が分離していることが痛みの原因ならば、ずっと同じ痛みが続くはずです。
では、何が痛みの原因になっているのでしょうか。
それは、分離している骨の周辺の硬くなった筋肉です。
腰椎分離症は、筋肉が硬くなることで腰椎に負担がかかり、ついには骨が耐えきれずに疲労骨折(分離)を起こしてしまった状態です。
つまり、骨が分離してしまうほどその周辺の筋肉が硬くなり、一部にストレスがかかり続けているのです。
この硬くなった筋肉が、動作をした時にうまく伸び縮みせずに痛みに繋がったり、同じ姿勢をとり続けることで筋肉の緊張状態が強くなり痛みを引き起こすのです。
ですから、コルセットで安静にし続けても筋肉の柔軟性が取り戻されないと痛みは改善しないのです。
あなたのお子さんの腰椎分離症の痛みの原因を見つけることが大切
また、あなたのお子さんの腰の痛みを引き起こしている原因は、分離している周辺の筋肉だけではありません。
一口に腰椎分離症と言っても、そのお子さんによってやっているスポーツ、種目は違います。それぞれのスポーツの動きによって負担がかかりやすい場所も違いますし、そのお子さんの動きのクセや体の柔軟性によっても負担がかかる、筋肉が硬くなる場所は変わってきます。
私たちもこれまでに多くの腰椎分離症患者さんの治療をしてきましたが、同じ腰椎分離症という診断をされていても、その子によって筋肉が硬くなっている場所、動きが悪くなっている部位は違うことを実際の現場で診てきました。
股関節の動きの悪さが痛みの取れない原因になっている子、太ももの後ろの筋肉の硬さ、足首の硬さが原因になっている子。その子の痛みを引き起こしている原因を探すことが大切です。
ですから、私たちは、問診や施術する中でその子の原因を特定して解消していきます。お子さんの状態や原因についても親御さんと一緒に説明します。原因がわかってくるとお子さん自身も自分から積極的に治すことに取り組めるようになります。
腰椎分離症に最適な治療方法
また、いくら腰椎分離症の原因がわかっていても、その原因に対して行なっている治療方法が間違っていると効果はでません。一般的に行われている腰椎分離症の治療方法としては、
(1)コルセット
(2)干渉波・ドップラー波電療法(病院や接骨院でおこなう電気療法)
(3)マッサージ、指圧
(4)湿布、痛み止めの注射
(5)アイシング(患部を冷やす)
(6)ストレッチ
(7)リハビリ
(8)手術(筋肉を柔軟にすることで手術なしでも改善する可能性は十分にあります)
などが行われますが、これらの治療で良くなっていないとしたら、治療方法が原因を適切に解消できていない可能性があります。
実は病院では、腰椎分離症という“症状”に対しては、このような治療をする。という方法や手順が決まっています。ですから、どのような腰椎分離症の子に対しても基本的には同じ流れで治療をしていきます。
もちろん良くなれば問題ないのですが、それらの治療を行っても、なかなか良くならなかったという方がFMT整体に来られているのも事実です。
私たちが腰椎分離症の患者さんをみていて感じていることは、お子さんによって体の状態や痛みに関係している原因、場所が違うため、全員同じように治療していては腰椎分離症の原因は解消できないのです。
ですから、腰椎分離症という“症状”だけ見るのではく、そのお子さんを見ることが大切だと考えています。どんなスポーツをやっていて、どんな性格の子で、どんな体つきをしているのかなど。それは、症状は同じでも、その症状を引き起こしている人は違うからです。
腰椎分離症だから、このような治療をする。という固定観念を一旦置いて、そのお子さんに向き合うこと。それが、私たちが大切にしていることです。
症状名で決めつけるのではなく、そのお子さんの背景や状況をきちんとヒアリングして、実際の体の状況も見て、そのお子さんの原因を探すこと。
そして、腰椎分離症にはこのような治療をする。と決めつけないで、仮説と検証を繰り返します。その子の原因を探りながら、仮説を立て、治療をして、痛みが減っていけば原因に対して適切にアプローチができていると判断し、痛みが変わらなければ、視点やアプローチの方法を変えながらその子の状態の変化に合わせて治療をしていきます。
「腰椎分離症だから、仕方がない。」ということはない。
自己紹介が遅れました。はじめまして。FMT整体の三輪拳と申します。私は、高校から陸上競技を始めて、最終的には大学にスカウトをいただいて競技をしていた経験があります。
その大学のチームメンバーの中でも、親しくしていた子がいたのですが、その子は腰の痛みを抱えていて、長時間の練習ができなかったり、試合の途中で痛みが起きてしまい、棄権することも多々ありました。
高校生の時に腰椎分離症と診断をされ「腰椎分離症は、治らないから痛みと付き合って行くしかないよ。」とお医者さんに言われたそうです。
「痛くなるのはしょうがないから。」
そう言って、思うように走ることもできていませんでした。その当時、私も「腰椎が分離している?陸上をやっていて大丈夫なのか。」と聞いたことがなかった症状に対して思いましたし、痛みと付き合って行くしかないと言われれば、選手としては競技を続けるかどうかの選手生命にも関わることです。その子は練習を続けることができなくなり、陸上競技を辞めてしまいました。
どうすることもできない怪我。それが腰椎分離症だと思っていました。
しかし、FMT整体で学び、施術家として患者さんを診させていただくようになってからは、きちんと解決策はあったのだと感じます。
もしあなたが、腰椎分離症だから痛いのはしょうがない。うまく付き合って行くしかない。安静にするしかない。と思っているのであれば、今できることがあることを知っていただきたいです。
あなたの励みになるよう当院に来られた患者さんの声を紹介します。同じような症状の方がいらっしゃったら今後の治療への参考にしてみてください。
FMT整体に腰椎分離症の治療で来院されていた患者さんの声
最後に
「また、思いっきりスポーツをさせてあげたい。」
その一心で色々と調べて、このページにたどり着かれたのかもしれません。
お子さんの腰痛分離症は、きちんと治療をしてくことができれば、スポーツに復帰することはできます。
しかし、腰椎分離症は、これまでの習慣の積み重ねの結果で起きる症状です。痛みだけを解消して、スポーツに復帰するのではまた、同じ腰の痛みや怪我を繰り返してしまう可能性があります。
ですから、この経験を生かして、これからは、まず、痛みを改善して、怪我をしにくい柔軟性のある体作りをして、怪我を未然に防ぐことができるケアの習慣を身につけることが大切だと考えています。
FMT整体に来院されていた患者さんの中には、腰椎分離症を改善した後、体のケアを今までよりもするようになったことで怪我をしにくくなり、活躍できるようになった選手もいます。また、腰椎分離症になったことをきっかけに競技を変更して、その競技で活躍していった選手もいました。
お子さんにとって、ここが一つの分岐点です。
腰椎分離症になった。その事実は、変えることはできません。親御さんにできることは、落ち込んでいるお子さんを励ますことでも、先の心配することでもなく、この出来事をどのように捉えれば、この先に活かせるのか?ということを一緒に考えてあげることだと思います。
もちろん、そのためのお手伝いを私たちもさせていただきます。この機会をお子さんのより良い未来のために活かせるようにしていきましょう。
まだまだ、先が見えないため不安もあると思います。ですから、一人で悩まずに私たちに相談してくださいね。一緒に頑張っていきましょう。