こんにちは、FMT整体の山田です。
小学生くらいの子どもに多くみられる症状のひとつに、かかとの痛みがあります。
病院などでは、シーバー病や踵骨骨端症(しょうこつこったんしょう)という診断がつき、成長期の子どもに多いので成長痛として「様子をみてください」とか、「成長が止まるまで付き合っていくしかない」などと言われることが多いです。
しかし、同じ年頃で同じようにスポーツをしているのに痛くない子もいますので、単に「成長痛だからしょうがない」とあきらめる必要はありません。
必ず原因があり、適切に対処すれば症状は改善していきます。
この症状についてはこちらで詳しくお伝えしています。
→シーバー病の完治に必要な知識と治療方法のすべて
小学5年生のMくんが来院した時は、普通に歩く時も両足のかかとが痛い状態でした。大好きなサッカーは休んでいるけども、体育はやっているそうです。
病院や接骨院で治療をしたけども良くならず、もう半年くらい思うように走れていない状況でした。
体に触れていくと、かかとを押すだけで痛みがあるのですが、さらにアキレス腱あたりは少し触れるだけで強い痛みがありました。
かなり我慢をしてきたことが伺えました。
付き添いのお母さんによると、病院では「痛くなかったら運動してもいい」と言う指示だったそうです。
小学5年生といえば、動きたい盛んな時です。おそらく体育も我慢してやってきたのでしょう。友達とかけっこすることも当たり前だと思います。
また、片道20分の登下校も痛みを我慢して歩いている様子でした。
初日にお伝えしたのは、できるだけ痛みを出さないこと、それからお風呂にしっかり浸かって体を温めることです。
シーバー病は、かかとにつながる筋肉の柔らかさを取り戻すことで改善がみられます。そのためにお風呂で体を温めることは、血流が良くなって筋肉も柔らかくなるので、症状の改善にとても効果的です。
Mくんは、これまでお風呂に浸かっている時間がほんのわずかだったそうです。
ですので、「足を治すつもりでしっかり浸かって」と伝えました。
2回目、痛みは変わっていない様子でしたが、アキレス腱あたりに触れた時の痛みの強さが明らかに少なくなっていました。
そして、3回目。普段口数の少ないMくんは「少し、ましになった」と笑顔で話してくれました。体育も休み、お風呂にも毎日しっかり浸っているそうです。
さらに、お母さんの仕事の都合がつく日は、学校までMくんの送迎されているようでした。
温めることと、できるだけ負担をかけないようにしたことで、回復が進んでいました。
歩かない訳にはいかないので、完全に足にかかる負担をゼロにするのは難しいですが、痛みの強く出ている期間だけでも、できるだけ痛みをださないようにお母さんががんばってくださったことが、施術の効果も含めて回復を早めたポイントだったと思います。
その後、Mくんにはかかとにつながる筋肉を柔らかくするストレッチをいくつかお伝えして経過をみていき、日常の歩行や階段でも痛みはほとんど出なくなったので、サッカーの練習を少しずつ始めることにしました。
まだ運動後に痛みが少し出ることがありますが、チームのメンバーと同じ練習をしても痛みは感じられなくなりました。気になっていた腰痛も出なくなったようです。
Mくんの付き添いは、お母さんの時もあれば、お父さんが連れて来られたり、また先日はおばあちゃんと一緒に来るなど、Mくんの足を早く治すために“家族総動員”です。
お母さんの学校の送迎も簡単にできるものではなく大変だったと思います。でも、子どもが一日でも早くサッカーができるように・・との思いが伝わってきました。
どこのご家庭も状況は色々あると思います。しかし、やりたいことを我慢して自分でも早く治すために取り組み、そしてご家族の協力もあることが、回復を早めていくには必要だと、Mくんのご家族に出会って改めて感じました。
“思いきりできるようになるために、しっかり休んで早く治す”
”治すためにも一所懸命になる”
すべてのケガや症状に言えることだと思います。
普通に歩けないほど痛かったMくんの足は改善し、全国大会につながる大会にギリギリ間に合いました。
次の来院時、試合の結果を聞くのが楽しみです。