ランニングをしていたら足裏が痛くなった。整形外科からもらった湿布を貼っていてもなかなか治らない。色々調べていたところアイシングが有効という情報があった。
しかし、冷やすのはダメだという情報もある。「本当に足底筋膜炎にアイシングは有効なのかな?」そんな気持ちでこの記事にたどり着いたのかもしれません。
ですから、この記事では、足底筋膜炎に対してアイシングは有効なのか?を説明していきます。それでは、早速見ていきましょう。
1.そもそも、足底筋膜炎とは?
足底筋膜炎は、足の裏、特にかかとや土踏まずのあたりが痛む症状です。足底筋膜炎の原因は、使いすぎや加齢などで硬くなった足の裏の筋肉がくっついているかかとの骨などを引っ張ることで、炎症や痛みが起きると一般的には言われています。
そのため病院では、湿布や注射などの治療が行われますが、それでは改善しない患者さんもいらっしゃいます。
その理由は、湿布や注射は足底筋膜炎の原因である足裏の筋肉の硬さを解消するものではなく、足裏の痛みや炎症などの症状を一時的にやわらげるものでしかないからです。
2.足底筋膜炎にアイシングは有効か?
では、アイシングはどうでしょうか?アイシングとは氷や水で体の一部分を冷やすことで、炎症を抑えるためにスポーツの現場ではよく使用されます。足底筋膜炎にも有効だと言われています。まずは、アイシングのメリットとデメリットを見ていきましょう。
①アイシングのメリット
・痛みを感じづらくなる
アイシングで足裏を冷やすと足裏にある痛みを感じる神経が麻痺して痛みを感じづらくなります。
・即効性がある
痛みがある足裏を直接冷やすので、足裏の血流が悪くなり、炎症が抑えられるのですぐに効果を感じられます。足底筋膜炎の痛みにアイシングが効くと言われるのはこのような作用があるためです。
②アイシングのデメリット
・「治った」と勘違いをして痛みを悪化させてしまうことがある
アイシングをすると確かに足裏の痛みは和らぐのですが、一時的なもので痛みが戻ってきてしまいます。
足底筋膜炎の根本的な原因を解消しないまま痛みだけが和らぐと「治った」と勘違いをして、動いてしまい足底筋膜炎を悪化させてしまう方もいます。
・繰り返しアイシングをすると足底筋膜炎が治りづらくなる
足底筋膜炎の痛みを根本的に治すためには、原因である硬くなった足裏などの筋肉を柔らかくしてあげる必要があります。
例えば、買ってきたお肉を冷蔵庫に入れておくと冷えて硬くなるように、アイシングをすると足裏の筋肉は冷えて硬くなってしまうため、かえって足底筋膜炎が治りづらくなってしまいます。
また、アイシングは反熱作用といって、一時的に冷やすことでその後暖かくなる人間の体の反応を使って血流の促進を目的とする場合もあります。
しかし、痛みがなければ有効だと思いますが、痛みがある患部を冷やすことは負担になってしまうため血流の促進を目的とするなら、冷やさずはじめから温めたほうが効果的だと考えています。
また、炎症が起きているとすれば、その炎症は患部を自分で治そうとして起きているものです。ですから、アイシングで炎症を抑えることで足底筋膜炎の治りを遅くしてしまうこともあるのです。
③アイシングの目的は応急処置
アイシングはそもそも、ケガの出血や痛みを一次的にやわらげる応急措置が本来の目的です。
アイシングによって痛みがやわらぐのは、本来ある痛みを感じなくさせているだけで、治しているわけではないのです。足底筋膜炎を根本的に改善するためには足裏の筋肉の柔軟性を取り戻すことが大切です。
3.足底筋膜炎の痛みを緩和する3つの方法
それでは、足底筋膜炎を改善するためには、どのようなことをすればいいのでしょうか?理想は、足裏の筋肉の柔軟性を取り戻す治療を受けることです。
まずは、私たちがこれまで多くの足底筋膜炎の患者さんを見てきた経験から、今すぐ自宅でできることで効果的な方法をお伝えします。詳しくは、以下の動画をご覧ください。
4.まとめ
足底筋膜炎は、原因に対して正しいアプローチをしていけば、きちんと完治できる症状です。
足の裏は毎日使うところですから、足の裏が痛いと歩くことさえ嫌になってくると思います。ですから、一時的に痛みをごまかしながら生活をするのではなく根本的な改善を目指して取り組んでいきましょう。
足底筋膜炎を根本的に治すための治療方法などは以下の記事で詳しくまとめてあります。この記事があなたの足底筋膜炎の改善に役立てば嬉しいです。