活動日誌

セラピストのはじめかた

FMT整体セラピスト養成学院

その他

「今、定期的に人を診るようになりました。」

そう話すのは、約3ヶ月前にホームケアコースを卒業されたTさん。

不眠症を抱えていたお知り合いの方から相談を受け、
「それなら施術を受けてみたらどうか?」
と提案をしたのがきっかけだったそうです。

いろいろと話しを聞いていくと、
現在、1000円ほどお金をいただいて施術をしているようです。

Tさんは笑顔でさらりと話してくださいましたが、
これ、本当にすごいことなんですね。

「お金をいただいているからすごい」
ということではなく、

お金をいただくに至るまでのTさんの行動がすごいんです。

Tさんは、相手のために自分ができることを示して提供して、
目の前の方がより良く生きられるお手伝いをする。

それを具体的な行動として、
「声をかける」ということから始めたんですね。

そこから患者さんとコミュニケーションを取る中で、

Tさんは相手が施術を遠慮なく受けられるように、
という心遣いからお金をすこし受け取る、という形をとりました。

そういった関係の中で施術を続けていると、
患者さん側から「もう少し金額を払わせてほしい」
という旨の申し出があり、現在に至るそうです。

自分でお店をもって商売をされている方なら
なんとなく伝わるのではないかと思うのですが、

これは世の中にいるプロの施術家でも
全員ができるかといったら、きっと簡単なことではありません。

でも、

それを「相手のために何ができるか」
という視点にたち、
具体的な行動をおこなったTさんは、

ひとりの患者さんが変化する
きっかけとなる場所を自然と作り出していたのです。

本当にすごいことです。

FMT整体では、
「セラピストとは在り方である」
とお伝えしています。

どういうことかというと、

セラピストという姿勢をもち、
そのように生きていくと決めること。

とても大げさに聞こえるかもしれませんが、

セラピストは職業ではなく、在り方なんだと、
私自身もセラピストを続けてきて感じているところです。

もちろん人間ですから、
調子が良いときも、悪いときもあるでしょう。

でも、そういった生き方を選択してみることで
自分自身はもちろんのこと、
周囲のひとも、より良い生き方ができると思うのです。

Tさんもその選択をしたひとり。

現在、Tさんの診ていた不眠症のお知り合いは、
夜ねむれるようになるなど、症状の改善がみられ
とても喜んでいらっしゃるとのこと。

私たちも、学院をやっていてこんなに嬉しいことはありません。

開業するから、お金を頂くからセラピスト
というわけではなく、

誰かの悩み、痛みや苦しみを抜き
生きる勇気や希望、喜びを与える
そういった慈悲の心をもち、
自分や周囲のひとに提供していく

誰かの役に立ちたい、
そういった想いをもったとき、その選択をしたときから
「セラピスト」がはじまるのだと感じます。

そんな「セラピスト」を選択したみなさんが進化成長できる場所。
それぞれのスキルを磨き、世の中に提供していく活動ができる場所に。

そんな思いから始まったのがFMT整体セラピスト養成学院です。

今週末には、現役の学院生が卒業を迎えます。

それぞれがどんな形で縁をつないでいってくださるのか。
今から楽しみでなりません。

この記事を書いた人

柴田 友里絵

柴田 友里絵

バスケットボール部のマネージャーを務めていた高校時代。さまざまな出来事から当たり前だと思っていた治療法への疑問を感じ、FMT整体へ飛び込む。そこで出会った、原因不明の膝の痛みで「もう手術しかない」と宣告された中学生が、手術せずに改善していく光景に衝撃を受け、弟子入りを決断。「痛みで人生を諦める方を一人でも減らしたい」という思いで通算2万人を超す臨床経験を経て、FMT整体の代表に就任。現在はセラピストとして現場に立ちながら、次世代セラピストの育成、命の不思議や心身のつながり・自然から学ぶ健康法などをテーマに、体感型のセミナーを全国各地で行っている。