日々の気づき

厚底シューズVS薄底シューズ

NIKEの厚底シューズ

その他

こんにちは。FMT整体の三輪です。
今回は、最近ランナーの間で流行っている
厚底シューズと薄底シューズについてです。

厚底シューズは、今年の10月にマラソンで大迫 傑選手が日本記録を樹立した際に
履いていたナイキシューズのことで現在は多くのランナーが使用しています。

今までは長距離やマラソンシューズは「できるだけ軽くて薄いものが良い」とされてきました。
底が厚い靴だと長距離を走るのには重さが負担になります。また、速く走ろうと思った時には地面からの反発によって前に進んでいくのですがクッション性がある厚底シューズはこの反発がクッションで吸収されてしまいその分、前に進む力がなくなってしまうからです。

今回ナイキから発売された厚底シューズは「厚底」とだけ聞くと
速く走るため適していないように感じますが大迫選手が履いているシューズは
他の厚底シューズとは全く異なるものなのです。

以下の図を見てください。

出典:朝日新聞デジタル

これは今、話題になっている厚底シューズを分解した図になりますが、
クッションの中にカーボンファイバープレートと呼ばれるプレートがはいっています。
このカーボンプレートは地面からの反発をより強めて体を推進させるエネルギーを生み出す役割があります。
つまり、クッション性がありながらも高反発というシューズなのです。

実際に僕もこのカーボンプレートが入っている厚底のシューズを履いて走ってみましたが
普通に走っていても自分が思っている以上の反発を感じました。
確かにこれなら底が薄くなくてもスピードを出すことができます。

では、ランナーは全員、厚底のシューズが良いのか?というとそうは言い切れません。
特に走り始めたばかりの人がこの厚底シューズを履くと怪我をする可能性が高くなると思いました。
(実際に怪我をしている方は多いようです)

理由は2つあります。

1.カーボンプレートによる高反発に足が負けてしまう
走り始めたばかりの人は走るために必要な筋力がついていない状態ですが、
その状態で高反発のシューズを履くと反発に対して足が対応できずに大きな負担となって怪我に繋がる可能性があります。
また、反発を上手く使いこなせないと上に飛び跳ねるような走りになってしまいふくらはぎに相当な負担がかかります。

2.フォアフット・ミッドフット接地をしないと不安定
今回のナイキの厚底シューズの特徴はフォアフット・ミッドフット接地ができてはじめて効果を最大限発揮するということです。
先ほど紹介したカーボンプレートはスプーンの先を押すと持ち手が上がるように
つま先から踏み込むとかかとがあがり、カーボンプレートが反発するように設計されています。
この反発によって足が前に出ていくのですが、かかとから接地した場合はこの反発力も軽減されてしまいますのでカーボンプレートの意味がなくなってしまいます。

むしろ、カーボンプレート以外は柔らかいクッションを使用しているので
かかとから接地するとかなりグラグラして不安定になります。
ですから、フォアフット・ミッドフットで接地ができるランナーの人におすすめです。

ナイキの厚底シューズにはカーボンプレートが入っていないものも多くありますので
それらのシューズであれば、初心者やかかと接地の人にもおすすめできますが、
僕はフラットな薄めのシューズから接地の感覚を掴んでいくことが優先だと考えています。

実際に、今ナイキのシューズを履いているトップレベルの選手もナイキの厚底が出てくるまでは薄いシューズで自分の接地の感覚も掴んだ上でナイキのシューズに移行しています。

まずは、接地の感覚がわかりやすいシューズで自分に合った接地を身につけること、その上で最新の技術によって作られたシューズにサポートしてもらうという順番が怪我をしないためにも記録を出すためにも大切なことだと思います。

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この記事を書いた人

三輪 拳

三輪 拳

中学生のとき、オスグッドに悩み、地域の治療院を巡るが1年半治らずFMT整体と出会う。どこに行っても改善しなかった自身の痛みが改善したことに感動し、「自分も将来、困っている人や苦しんでいる人の役に立てる人になりたい」という気持ちを持つようになる。高校では陸上競技をはじめ、山梨学院大学にスカウトで入学するも中退。その後、FMT整体で学び始め、18歳でセラピストデビュー。現在は、FMT整体愛知小牧本院を担当している。