日々の気づき

強もみマッサージを20年受けてきた患者さんが気づいたこと

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FMT整体の山田です。

肩こりや腰のダルさなどがあれば、強くもんでもらったり、押してもらったりすると気持ちいいように感じますね。時には足で踏んでもらったりする人もいると思います。

でも、気持ちいいと感じていても、身体にとっては負担になっている可能性があります。

今日はそのことをお伝えします。

足底筋膜炎という足の痛みで通院されている患者さん、60代女性Sさんのことです。

Sさんは、こちらに来院されるまでに、FMT整体のYouTube動画を見られたり、セルフケアDVDを購入されて、ストレッチなどに取り組まれ、少しずつ身体に良い変化があったあと、予約をされて通院が始まった患者さんです。

まだ足の痛みはあるものの、今まで一番痛かった、朝の痛みを感じない時があるなど、少しずつ痛みを感じる時間が少なくなっていきました。

そして、何よりも喜んでいらっしゃることが、自分の体の感覚が変わってきたということです。

FMT整体の施術もそうなのですが、ご自身がお家で取り組まれているセルフケアDVDの触れ方は、とても優しいソフトなものです。

Sさんは、最初、DVDの触れ方を試してみて、
「何これ?」
と思うほどの、とても物足らない感じだったそうです。

それでも、週に1度の施術と併せてコツコツと指示通りにお家でもセルフケアに取り組まれ、施術5回目の時に、

「なんだか、足に疲れを感じても、以前より早く回復するような感じです」
と言われ、さらに、
「あのDVDの物足らなかった刺激が、だんだんと気持ち良くなってきました」と話されました。

この反応は、体の変化としてとてもいい傾向でした。

そして、Sさんは、

「私以前、肩こりもあり、20年間、強もみマッサージを毎週受けていたんです。もう、仕事帰りに駆け込むように頼っていました」

「でも、だんだんとマッサージのあとに足がつるようになってきたんです。それは、年のせいで、身体も変わってきたのかな?と思っていましたが、今考えると、強い刺激は良くなかったように思えてきました」と話してくださいました。

これまでの施術の中で、Sさんには、硬くなった筋肉の緊張を解くことが大切であることをお伝えしてきましたので、最近の身体の変化と過去の感覚から感じる正直なお気持ちだったと思います。

実は、Sさんのこのような感覚こそが正常なのです。

日ごろ、私たちは、仕事やスポーツなどの中で、無理な動きや同じ姿勢を取り続けることで、体に負担がかかることが繰り返し起こっています。その結果、身体は緊張が続き、筋肉が硬くなることが多いのです。

そのような筋肉が硬くなっている状態が続くと、本当は疲れを感じている身体に気が付かなかったり、痛みや違和感すら感じなくなってきてしまいます。

つまり、感覚が鈍くなっているのです。

そして、身体は強い刺激のマッサージなどを受けないと、感じなく、物足らなくなり、もっと強い刺激を求めてしまうことになるのです。

強いマッサージを受けると、一時的に筋肉は柔らかくなると思います。
しかし、身体は外からの強い刺激を攻撃だと思って守ろうとするので、負けないように、もっと筋肉を硬くするのです。

人間の身体って、すごいですね。

これが、肩こりがひどい人の肩や背中が、亀の甲羅のようになってしまうことにつながっているのです。

ですので、まず元々身体にあったはずの感覚である、痛みや違和感をちゃんと感じる状態に戻してあげることが大切なのです。

自分の身体の感覚に鋭くなってきたSさんは、スネの筋肉が足の痛みに関係していることが分かったと言われました。

疲れてくるとスネの張りを感じるようになったためです。

このような感覚も、筋肉の緊張が解消されてきたので、自分の身体の弱点がよく分かるようになったのです。

このように感じられる患者さんは、自分の身体をコントロールできるようになり、無理せず、早く休んだりできるので、トントンと良くなっていきます。

Sさんは、児童文化に係わるお仕事をされていて、子どもたちへの公演活動もされているのですが、

「最近、子どもたちの顔が良く見えるようになった気がして、何だこれは?と不思議なんです。」と言われています。

施術を受けると、「視界が明るくなった」と言われる患者さんは結構いらっしゃいます。

身体全体の筋肉の緊張が取れていくことで、色んな所のバランスが整い、思わぬ変化も良くあります。

Sさんが気づかれた、色んな感覚の違いはとても貴重なのです。身体もまだまだ良くなっていくと思います。

身体に起こる痛みや違和感は、身体が伝えるSOSです。

そのサインに早く気付けるためには、強い刺激に慣れてしまっている身体を変えていくことが、まず大切だと思います。

そんな感覚で、身体を見直せるといいですね。

この記事を書いた人

山田泰行

山田 泰行

大阪エリア担当。息子のケガを通して公務員から施術家の道へ。現在進行形で学びながら、皆さんの人生のきっかけとなる場を提供していきます。