日々の気づき

演奏家の患者さんの肌感覚

フルート奏者

その他

こんにちは。FMT整体の山極です。

施術を受けてすぐに変化が現れる方と、実感するまでに少し時間がかかる方がいます。

症状の程度や期間、生活習慣、ストレス、治療歴……などによって考えられる理由は人ぞれぞれ異なるので一概には言えませんが、これまでたくさんの患者さんを診てきた中で、

どうやら日常的に体の感覚に意識を向けることが習慣になっている方は変化が早いようです。

事実、プロのスポーツ選手だったり、空手や合気道の師範だったり、長年ヨガやピラティスの講師などをしている患者さんは改善が早い傾向にあります。

最近来院されたフルート演奏家のSさん(女性・40代)も、そんな1人でした。

アトピーと慢性的な肩首こり、半年以上続く異常な疲れやすさでお悩みのSさんは、初回の施術直後から好転反応(※回復する前に一時的に症状が強く感じられたり、だるさや眠気が起きる)とともに、症状がはっきりと改善しはじめたことを2回目の来院時に報告してくれました。

その際、初回で受けた施術の感想もお話ししてくれたのですが、

「先生の手の温かさが、じわ〜っと皮膚を通り抜けて体の奥深く、芯の方まで染み込んできて、触られたところからどんどん力が抜けていって、全身がすごくリラックスしました。

先生の手はもちろん温かいのですが、温度だけで言ったらホッカイロの方がずっと温かいのに、ホッカイロを当てても先生の手で触られた時と同じようにはならないじゃないですか。施術家の手ってすごいんですね。」

施術を重ねて受けるうちにこのようにおっしゃる方は多いですが、初回の時点でここまで感じとれる感覚の鋭さには、私も驚いてしまいました。

人間には五感(視覚、触覚、嗅覚、聴覚、味覚)が備わっていますが、脳で処理される情報のうち、約80〜90%は視覚からの情報だと言われています。

その証拠に、目隠しして歩けと言われたら、たちまちフラフラになりますよね。いかに視覚に頼って体(筋肉)を動かしているかわかります。

Sさんは演奏のお仕事で、耳を澄ませて音をとらえ、音の振動を肌感覚で感じる生活を長い間続けてきたために、聴覚や触覚など、視覚以外の感覚が他の人よりも鋭敏になったのでしょう。
また、演奏するのに不可欠なので、腹式呼吸も習慣になっているそうです。

理屈的には分かっていても、こうして実際に患者さんを診せていただく以上に勉強になることはなく、改めて人間の体ってすごいなあ〜と感動してしまいました。

ですので、当院の施術に通われている方には、ぜひ施術中の肌感覚(皮膚感覚)に意識を向けてみてほしいです。

感覚を意識すると言っても難しく考えず、「先生の手が温かいな〜」「今触ってもらっているところ気持ちいいなあ〜」「あ、そこは硬いな〜」みたいな感じで大丈夫です。

それ自体が、自分の感覚を育てる訓練になると同時に、体がゆるみやすくなり症状改善につながりやすくなりますよ!

この記事を書いた人

山極理奈

山極 理奈

ごく普通の会社員だった私がFMT整体と出会ったきっかけは、長年付き合った足底筋膜炎。お坊さんが始めたという整体が大事にしていた「必ず挨拶をすること」という姿勢に感銘を受けた。同時に、自分の健康を自分で整えられるようになりたい、また、家族や友人の役にも立てるかもしれないという思いから、施術家の道へ。現在、横浜センター南院と東京目白院、また訪問施術を担当している。