練習をしている途中から膝のお皿の下に違和感を感じるようになった。よく見ると、膝の下の骨が出っ張っている。「オスグッド」という症状かもしれない。でも、今の時期に怪我をして休むことはできない。この痛みはオスグッドなのかな?、オスグッドはどんな症状だろう。そのような気持ちでこの記事にたどり着いたのかもしれません。
この記事では、あなたの膝の痛みがオスグッドなのかを自分で判断できるように詳しくオスグッドの症状を説明していきます。それでは、早速、みていきましょう。
1.オスグッドとは?
オスグッドとは、小学生から高校生までの成長期の学生によく起きるひざのケガです。バスケ、サッカー、野球、バレーなどジャンプやダッシュ、急な方向転換など膝に圧力がかかる競技選手によく起きると言われています。
2.オスグッドの代表的な3つの症状
それでは、これから、オスグッドの代表的な3つ症状を説明していきます。3つの症状のうち2つ以上当てはまれば、あなたのひざの痛みはオスグッドの可能性は高いです。
①ひざのお皿の下の骨がボコッと出てきて痛む
オスグッドのもっとも特徴的な症状の一つにひざの下の骨がボコッと飛び出てくることが挙げられます。そして、その骨を押したり、ぶつけると痛みます。
この骨は、下の図の赤くなっている部分(頚骨粗面)です。
この赤い部分には、太もも前の筋肉がくっついています。オスグッドは、太ももの前の筋肉が硬くなってしまい骨を引っ張ることによっておきます。ボコッと飛び出しているのは、太ももの前の筋肉の引っ張りに耐えきれなくなった骨が剥がれてしまっているのです。
ですから、オスグッドになると
- 運動をするとひざのお皿の下の骨の部分が痛くなる
- 正座をすると骨の部分が地面に当たって痛い
という症状がおきます。
②ひざの曲げ伸ばしをするとひざのお皿の下が痛くなる
オスグッドになると、ひざの曲げ伸ばしでひざのお皿の下に痛みがおきます。日常生活などでは、
- 自転車に乗ると痛い
- しゃがむと痛い
- 階段の上り下りが痛い
などがオスグッドになっている方に多い症状です。
③同じ姿勢を長時間続けていると痛い
オスグッドになると、
- 長時間イスに座っていると痛い
- 長時間体育座りでいると痛い
- あぐらで座り続けると痛い
など同じ姿勢を長時間とり続けていると痛みが出ます。
いかがでしょうか?2つ以上当てはまれば、オスグッドの可能性が高いので、これから紹介していく対処方法をおこなっていきましょう。また、症状は似ているけど、痛む箇所が少し違う気がするという方は、オスグッドではない症状も考えられます。
3.オスグッドに似ているひざが痛くなる症状
実は、ひざのお皿の下が痛くなる症状はオスグッド以外にもあります。
出典:日本整形外科学会
膝蓋靱帯炎(ジャンパー膝)
この症状は特にオスグッドと似ています。ひざの曲げ伸ばしやジャンプなどでひざのお皿のすぐ下が痛みます。上の図の②の部分が痛みます。
高校生〜大人の方に多い症状です。成長期の小学生から、中学生はオスグッドになると飛び出てくる骨が軟骨でできているので、剥がれてしまいオスグッドになるのですが、ある程度成長期をすぎると、骨がしっかりして剥がれずらくなるので、ジャンパー膝になります。つまり、ひざのお皿の下の骨がボコッと出てくれば、オスグッド、出てこなければ、ジャンパー膝と言われることが多いです。
鵞足炎
この症状は、ひざの曲げ伸ばしや運動時に上の図の③番の箇所が痛みます。長距離ランナーなど長時間ひざの曲げ伸ばしをおこなうスポーツに多い症状とされています。
腸脛靱帯炎(ランナーズニー)
この症状は、上の図の④番が痛む症状です。腸脛靱帯炎は、別名ランナーズニーと呼ばれるほど、ランニングをされる方によく起きる症状です。
痛む場所によって症状名が変わる
ここまで紹介してきた症状は、オスグッドの症状と似ています。
- 膝蓋靱帯炎(ジャンパー膝)
- 鵞足炎
- 腸脛靱帯炎(ランナーズニー)
これらの症状は、痛みが起きる場所によって症状名がついていますが、痛みを起こしている原因はほとんど同じです。ですから、オスグッドはもちろん、上記3つの症状にも共通する対処方法を次に紹介していきます。
4.オスグッドになった時にすぐにやっておきたい3つの対処方法
オスグッドは、できるだけ早く適切な対処をすれば早期に改善する症状です。
オスグッドの痛みの原因は、太ももの前の筋肉が硬くなっていることです。ですから、太ももの前の筋肉を柔らかくすることで痛みを改善していくことができます。オスグッドの原因について詳しく知りたい方は「オスグッドの原因|オスグッドの原因を引き起こす5つの要因」もご覧ください。
オスグッドになった時に今すぐやっておきたい3つの対処方法は、
- 痛い動作を控える
- お風呂に15分〜20分浸かる
- 骨盤前傾を意識する
です。具体的な方法としては、以下の動画で説明しています。
5.オスグッドになったら早めの対処をしよう
オスグッドになってしまったからといって焦る必要はありません。オスグッドは、早い段階で適切な対処ができれば、早期に改善していく症状です。まずは、自分でできるケアをやってみてください。慢性化し始めていたり、ケアだけではなかなか痛みが落ちないようでしたら、プロに見せることをオススメします。大丈夫です。きっと早く良くなりますよ。
オスグッドの治療の治療方法に関しては、以下の記事で詳しくまとめています。ぜひ、ご覧ください。