子どもが病院で「オスグッド」と診断され、湿布を貼って様子を見るように言われたが1ヶ月たってもなかなか良くならない。このまま湿布を貼っていれば良くなっていくのだろうか?そんな不安があるのではないでしょうか。
大好きなスポーツが出来ないお子さんを見ているのはとても辛く、もどかしい気持ちだと思います。この記事では、オスグッドの治療として処方される湿布について詳しくお伝えしていきます。
正しい対処を知り、オスグッドを一日も早く治して、また元気に活躍するお子さんを応援してあげてください。
1.なぜ、湿布ではオスグッドが根本的に治らないのか?
1−1.オスグッドの原因とは?
一般的に病院などでオスグッドと診断されると「成長痛」や「使いすぎ」などと言われて、「様子を見てください」と湿布を出されることが多いです。しかし、湿布を貼り続けていてもオスグッドはなかなか改善しません。
それは、湿布がオスグッドの痛みの原因を解消するものではないからです。
オスグッドは太ももの前の筋肉が硬くなることによって、ひざ下に引っ張りが加わり痛みが起きています。
ですから、湿布を貼っていてもこの筋肉の引っ張りを解消しなければ、オスグッドの痛みは改善されないのです。
出典:日本整形外科学会
オスグッドを改善するためにはオスグッドの原因を正しく理解して、適切な治療を行うことが大切です。下記の記事でオスグッドの原因について詳しく解説しています。参考にしてください。
「オスグッドの原因|オスグッドの原因を引き起こす5つの要因」
1−2.湿布の効果とは?
湿布を貼ることで少し楽になったと感じることもあります。しかし、湿布は症状を根本的に治しているものではないということを知ってください。
私たちが感じる痛みは神経を通じて伝えられますが、湿布薬を貼ることによって、本来感じるはずの痛みを感じにくくなります。つまり、湿布は一時的に痛みを抑えているだけなのです。
また、湿布で筋肉を冷やすことでさらに硬くなってしまったり、血管が細くなり酸素と栄養が患部に行き渡らずに治癒を妨げてしまうこともあります。
湿布も薬です。私たちは口から飲む薬については多くの量を飲むことに抵抗がありますが、皮膚に貼る薬(湿布)などは何気なく毎日貼っているという方もいます。
しかし、湿布を長期にわたって貼り続けるということは、湿布薬についている消炎鎮痛剤を体内に取り込み続けるということなのです。その結果、副作用として体の不調に繋がってしまう方も少なくありません。湿布は手軽に使えてしまうがゆえに人体に与える影響を考える必要があります。
ここまでをまとめると病院や接骨院などでは、痛みのある膝に対して湿布を貼るように言われますが、オスグッドの原因は太ももの前の筋肉の硬さにあるので、湿布を貼ってもオスグッドの根本的な解決にはなりません。また、湿布を長期間貼ることでかえって治りを妨げてしまう可能性もあるのです。
2.オスグッドを根本的に治すために改善するための3つの手順
それでは、オスグッドを根本的に治すためにはどのようにすれば良いのでしょうか?以下の3つの手順でオスグッドは根本的に改善することができます。
手順1:オスグッドの原因を理解する
手順2:原因を解消するための適切な治療をする
手順3:再発を防止するためのケアやストレッチをする
これらの手順について私たちが多くのオスグッドの患者さんを治療してきた経験を基に、詳しく下記の記事で解説しています。ぜひ、オスグッド改善の参考にしてください。
「オスグッドを根本的に治して全力でスポーツに打ち込むための治療方法」
3.オスグッドを早期に改善するために今すぐできる3つのこと
治療と併用して自分でもできることをきちんと取り組む方は改善が早いです。
まずは、以下の3つのことに取り組んでみてください。
- 痛い動作を控える
- お風呂に15分〜20分浸かる
- 骨盤前傾を意識する
詳しくは、以下の動画で説明しています。
4.最後に
病院などで言われた通りにしているのに治らない。いつまで経ってもチームに復帰できない、いつになったら練習が再開できるのか?と落ち込んでいる。そんなお子さんの様子をじっと見ている親御さんももどかしい気持ちだと思います。
痛みには必ず原因があります。なかなか改善しないのであれば、もしかすると、今やっている治療方法が合っていないのかもしれません。原因に正しく対処すれば、症状は必ず回復していきます。大丈夫です。きっと良くなりますよ。