病院で「ストレートネック」と診断されて、頭痛もその影響かもしれないと言われた。「じゃあどうすればいいの?」「ストレートネックが治らないと頭痛は良くならないの?」そんな疑問や不安があるのではないでしょうか?
慢性的な頭痛などのために、仕事や家事にも集中できないもどかしさがあると思います。この記事では、ストレートネックとはどういうものなのか?頭痛との関係は?どうすればいいのか?について詳しくお伝えしていきます。
正しい理解と対処法を知り、つらい頭痛の改善に繋げていきましょう。
1.なぜ、ストレートネックだと頭痛が起きやすいのか?
1-1.そもそもストレートネックとは?
出典:WEB脳神経外科
ストレートネックは病名ではなく状態のことです。首には本来ゆるやかなカーブ(湾曲)がありますが、そのカーブが失われて真っすぐになっている状態のことをストレートネックと言います。
そのような状態になる原因は、首の筋肉の緊張にあります。
私たちの頭はボーリングの玉ほどの重さがあります(5~6kg)例えば、現代はスマホを見たりパソコンを操作したり、頭を垂らして下向きになる姿勢が多いですが、その頭を垂れている姿勢は、ボーリングの玉が前へ落ちないように首の筋肉で支えているような状態です。
日常生活の中で、そのような習慣が繰り返されると、首には負担がかかり続け、筋肉が緊張して縮みっぱなしになり、次第に首の骨が筋肉引っ張られてカーブが失われていくのです。
つまり、ストレートネックは、首の筋肉の緊張状態が続くことによって起きるのです。
1-2.ストレートネックと頭痛の関係
病院などでは、頭痛の原因はストレートネックと言われることがあります。しかし、ストレートネックの状態にある人が全員頭痛かというとそうではありません。ストレートネック=頭痛ではないのです。
しかし、先ほどもお伝えしたように、ストレートネックは日常生活の中で首に負担がかかり続け、筋肉が緊張することによって起きます。
ですから、首の筋肉の硬さやその影響を受け頭部周辺の筋肉も硬くなるので、血管や神経が圧迫され、頭痛が起きやすくなります。
ストレートネックであることが頭痛の原因ではなく、首や肩まわりなどの筋肉が硬くなることがストレートネックの状態を作っていて、その筋肉の硬さが頭痛につながっているのです。
1-3.ストレートネックで起きるその他の症状
首のカーブが失われて、真っすぐになって頭が前へ出ているような姿勢が続くと、首だけではなく首につながる肩や腕、背中や腰などの筋肉も緊張して硬くなりやすくなります。
その結果、首・肩こりや腰の痛みにもつながってしまいます。
また、首や腕の筋肉の硬さが影響して、首から指先まで伸びる神経や血管が圧迫されることで、手のしびれなどにつながるケースもあります。
首の痛みなどがある頚椎症や手のしびれの症状で病院へ行って、レントゲンを撮った時に初めて「ストレートネックですね」と言われることも良くあるようです。
ここまでをまとめると、ストレートネックの状態は、日常生活の中で首に負担がかかり続けたことによる筋肉の硬さが起こす「結果」であり、このような首の筋肉の硬さは頭痛をはじめ様々な症状を引き起こしていきます。
2.頭痛・ストレートネックを改善するための3つのポイント
それでは、頭痛やストレートネックを改善するためにはどうすればいいのか?大切な3つのポイントをお伝えします。
①筋肉を柔らかくする
頭痛やストレートネックを改善するためには、首の筋肉の柔らかさを取り戻すことが必要です。また、首だけではなく、首や肩、背中、腰、下半身など、体全体のつながりのある筋肉も柔らかくする必要があります。
首の筋肉が緊張している時に無理やりストレッチや首の牽引などで首の形を戻そうとすると痛みが出たり、症状がひどくなることもあるのでおすすめできません。
筋肉を柔らかくするためには、ぬるめのお風呂にしっかり浸かって体全体を温めることをお勧めします。体を温めることで筋肉は柔らかくなりやすいです。
また、頭痛に関しては、以下のケアをすることで緩和される可能性があります。
②頭を鉛直方向に立てる
首への負担を減らすためには、できるだけ頭を鉛直方向に立てて、首のカーブが保たれる姿勢を保持することが必要です。
また、首のカーブは首の状態だけで決まるのではなく、骨盤の角度から生まれる背骨全体の湾曲も大きく影響していますので、いわゆる猫背の姿勢ではなく、骨盤を立てた姿勢を意識することが適切な頭の位置を保つことにもつながります。
詳しくはこちらの動画を参考にして、普段の姿勢を整えるようにしてみてください。
③首のカーブを再学習させていく
まず筋肉を柔らかくして、それから姿勢にも気を付けていくことで首の本来のカーブを取り戻しやすくなります。次に、日常生活の中でそのカーブが保たれるように体に覚えさせる必要があります。
私たちがおすすめしているのは、以下の動画で紹介している枕で首のカーブを覚えこませていくことです。詳しくは動画をご覧ください。
3.最後に
頭痛があるために何事にも集中できないことが多い。頭痛がなかったらもっとやりたいこともあるのに。この頭痛には一生付き合っていかないのだろうか?そのような不安もあるかもしれません。
症状には必ず原因があります。今回、お伝えしたことをぜひ参考にして、ご自身でできることから取り組んでみてください。原因に正しく対処すれば、頭痛は必ず回復していきます。大丈夫です。きっと良くなりますよ。