健康コラム

自律神経と免疫力を整える鼻呼吸のすすめ

口呼吸鼻呼吸

その他自律神経失調症

こんにちは。FMT整体です。

患者さんに鼻呼吸をするようにアドバイスすると、「鼻呼吸が良いのはわかっているんですが、気づくと口呼吸しています。」というお声が返ってくることが多いです。そもそも自分が口呼吸をしている自覚がない方などさまざまです。

口でも呼吸ができてしまうばかりに、なかなか危機感を感じにくいかもしれませんが、実は口呼吸は動物にとってはとても不自然なこと。不自然なことを長く続ければ、体はじわじわとその影響を受け、壊れやすくなっていきます。

いつもボーッとしている、肩こりや頭痛、慢性疲労感などの不定愁訴が続くなど、思い当たる原因が特にないのに続く症状が実は口呼吸の影響だった・・・なんてこともなくはありません。

最近では、長引くマスク生活で口呼吸に拍車がかかっている患者さんも多いと感じます。

感染症について騒がれる昨今ですから、自律神経を整え、免疫機能を正常に働かせるためにも、鼻呼吸について一度見直ししてみませんか?

鼻は呼吸器官、口は消化器官

もともと、ヒトも含む動物の鼻は呼吸するため、口は食べ物を食べるため、とそれぞれの役割に応じて発達してきました。

しかし、進化の過程で言葉を獲得した人間だけが口呼吸ができるようになったと考えられています。動物や言葉が話せない赤ちゃんは安静時には鼻呼吸をしています。

口呼吸をしているのは、ほ乳類のなかでも人間(現代人)だけなのです。

ですので、本来の役割と違う使い方を続けると、さまざまな弊害が現れます。

それでは鼻呼吸の役割は何かというと、

鼻から空気を吸うことで、鼻毛がフィルターとなって空気中のチリやウイルスなど異物の侵入を大幅に防いでくれます。

その先の副鼻腔(参照図①)では、冷たく乾燥した空気が温められ湿気も帯びるので、ウイルスの繁殖力を弱めてくれます。

さらには、鼻とのどの境目にある免疫器官である扁桃組織(参照図②)でも異物を排除すると考えられています。

鼻腔と副鼻腔

参照図①副鼻腔と鼻腔(引用:じんのうち耳鼻咽喉科・内科ホームページより)

扁桃組織

参照図②:扁桃組織(引用:おおた耳鼻咽喉科ホームページより)

図を見ても、鼻から吸った空気が気管支や肺に到達するまでにはいくつもの関門があり、異物がそうやすやすとは侵入できないようになっていることがよくわかります。

百害あって一理なし!口呼吸の弊害

口呼吸は冷たくて乾燥した空気をそのまま取り込んでしまうため、体を冷やし、のどに炎症が起きたり、異物やウイルスの侵入を許してしまいます。

とある実験にて、摂氏6℃の空気は、鼻を通過させることで、のどの奥に達するまでに30℃まで上がり、肺に到達するころには、体温と同じ37℃になることが確かめられています。

鼻で呼吸するのと口で呼吸するのとでは雲泥の差があるのです。

自分では鼻呼吸をしてるつもりでも、以下の症状がある方は無意識では口呼吸になっているかもしれません。

まず、口臭や虫歯、歯周病にかかりやすくなることはよく知られていますが、問題は口の中だけにおさまりません。

風邪やインフルエンザなどウイルス性の感染症にかかりやすくなるほか、

アレルギー疾患(鼻炎、花粉症、アトピー性皮膚炎)などの免疫系の乱れ

高血圧、睡眠時無呼吸症候群、頭痛や慢性疲労感、倦怠感など自律神経系の乱れなど、

さまざまな悪影響を与えます。

ちゃんと寝ているはずなのに、朝からぐったりしていたり、口が乾いている、ネバネバする、喉がヒリヒリする、いびきをかいている……などが思い当たる場合は、自覚はなくとも寝ている間に「隠れ口呼吸」になっているかもしれません。

どうして口呼吸になってしまうの?

人によって原因もさまざまなので、一概に「これ」と言い切れませんが、

現場で患者さんを診ていて思うのが、「鼻だけで息を吸うのが苦しくて、楽な口呼吸に戻ってしまう。」とおっしゃる方の多くは、鼻づまりを抱えていることです。

鼻がつまっているために、したくても物理的に鼻呼吸ができないのです。

また、完全につまっているわけではなく炎症などで鼻腔が狭くなっている場合でも鼻呼吸をしずらくなります。

口と比べて鼻の穴は面積が小さく、もともとそんなにたくさん息を吸えるところではないので、当然と言えば当然なのですが、口呼吸でたくさん息を吸いこめる感覚を覚えてしまった方にとって、鼻呼吸を苦しく感じやすいのは無理もないと思います。

そこに、鼻詰まりがさらなる追い討ちをかけてしまっているように見受けられます。

世の中には、鼻呼吸を治すために、舌を常に上顎にくっつけた状態にする、睡眠時には口をテープで閉じる・・・など、すでに色々な治療法があります。「あいうべ体操」なんかも有名なので、ご存知の患者さんも多いです。

ですが、それでも口呼吸が改善していない場合は、もしかすると鼻詰まりが原因かもしれません。

鼻のつまりを解消するには?

鼻はもともと呼吸器官ですから、本来であれば鼻呼吸が一番楽なように体はできています。

通りをよくしてあげることで、自然と鼻呼吸に戻りやすくなっていくはずです。

そこで、当院がおすすめしているのが「鼻うがい」

「鼻うがいと聞くと、ツーンとしみてすごく痛そう……。」と思われるかもしれませんが、ご安心を。

次の方法で行うと全く痛くありません。専用の道具を揃える必要もなく手軽に始められますよ!

詳しいやり方は、 健康コラム

痛くない「鼻うがい」の方法|様々な不調が改善する効果とは
鼻うがいは痛くて大変そうなんていうイメージがあると思いますが、実は全く痛くなく簡単にできるんです。そして、とても気持ちが良く、更に身体の様々な不調を改善できる可能性が分かってきました。今回は、FMT整体がおすすめする全く痛くない鼻うがいの方法とその効果をお伝えしていきます。

をご覧ください。

合わせて体の緊張をゆるめることもポイント

口呼吸は全身の緊張とも密接に関わっています。

動物は強いストレスを受けると、一時的に口呼吸になりますが、ストレスから解放されると自然と鼻呼吸に戻るのが本来ですが、これが何らかの理由で緊張が慢性化してしまうと口呼吸のクセがついてしまいます。

緊張が起きるから口呼吸になり、口呼吸になると余計に緊張が増長されるという悪循環に陥りやすくなります。

ですので、鼻うがいと合わせて体の緊張をゆるめることもとても大事です。

緊張をゆるめるエクササイズを数多く紹介しているFMT整体 YouTubeチャンネル「体の学校」もおすすめです。

自分にどれが合っているのか知りたいという方は、ぜひ担当施術家にご相談ください。

◆追伸◆

土曜日に定期開催中の体の学校 オンライン講座のうち、
来月、2021年8月21日(土)のテーマは呼吸」についてです。
(※もし今回参加できなくても、数ヶ月に一度、同じテーマで一巡しますのでご安心ください。スケジュールはHPにて随時更新しております。)

そこで、呼吸についてのより詳しい考え方や最適なエクササイズを紹介していますので、
もし興味がある方はどうぞお気軽にご参加くださいね。

 

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この記事を書いた人

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